Sun、Solarisと1670件の特許をオープンソース化

SunはSolarisをオープンソース化するプログラム「OpenSolaris」を立ち上げた。提供される特許の数は1670件に上る。(IDG)

» 2005年01月26日 14時10分 公開
[IDG Japan]
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 Sun Microsystemsは1月25日、Solarisをオープンソースに公開するプログラム「OpenSolaris」を立ち上げた。オープンソースコミュニティーに提供される特許の数は1670件に上る。

 Solarisのオープンソース第1弾として発表されたのはパフォーマンス解析技術のDTrace。ファイルシステムやセキュリティ技術などのほかのソースコードは、2005年第2四半期に提供される予定だ。

 Sunの会長兼CEOであるスコット・マクニーリー氏は25日に行われた記者会見で、Sunは地球上で最も多くのソースコードを寄贈した会社だと宣言した。

 「われわれはオープンソースのようなことを24年近くやってきた。その始まりが、UNIXから派生したBerkeley Software Distributionを使うことだった。これで(Solarisを)フリーに使えるわけだ。フリーと言ってあったかな?」と同氏。

 SolarisのソースコードはCommon Development and Distribution License(CDDL)によりライセンスされる。CDDLは、Mozilla Public Licenseをベースにしたもので、Open Source Initiativeにより承認されている。

 Sunはまた、OpenSolarisのOS技術の進化を監視し、コミュニティーによる開発への取り組みを促進するためにCommunity Advisory Boardを設けることも明らかにした。Sunの社員2人、OpenSolaris Pilotコミュニティーから2人、オープンソースコミュニティーから1人の5人から構成され、3月の発足を予定している。

 同社はSolarisのできるだけ多くの部分をCDDLのライセンスでオープンソース化する計画だ。ほかの企業の知的所有権をベースにしたドライバなど、一部のコンポーネントはバイナリコードのみの提供になるという。

 この動きはIBMによる500件の特許公開に次ぐものだが、Sunの場合はカーネル、ファイルシステムからネットワーク管理まで幅広い範囲で実施するという。

 マクニーリーCEOは明らかにIBMを意識して、「われわれはすでに用済みとなったコードをオープンソースに廃棄するのではなく、世界で最もホットで最新かつ最高の機能を備えたSolaris 10をもってきた。これをオープンソースに対してコミットする」と述べた。Sunによれば、同社は1000万行のコードをオープンソース化する予定だという。

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