IBMは新しいスパム対策技術を発表した。内蔵のID管理機能で送信元を偽っているメールを判別、削除する。
米IBMは3月22日、新しいスパム対策技術「FairUCE」を発表した。既存のスパムフィルタの効率性を高め、スパム関連のコストとセキュリティリスクを低減させる一助になるとしている。
FairUCEの名称は「Fair use of Unsolicited Commercial Email」の略。内蔵のID管理機能を使ってネットワークレベルで電子メールのドメインを分析、そのドメインとメールアドレス、および送信元のコンピュータの関係をたどることで、そのメールが正規のものかどうかを調べる。
IPアドレスは固定されていて変更はできないため、FairUCEではメールの送信元が不正侵入されたコンピュータなのか、ボットデバイスなのか、あるいは正規の電子メールサーバなのかを判別可能。出所を隠すために送信元を偽っているスパムメールは遮断・削除できるという。
IBMが毎月発表しているグローバルビジネスセキュリティ指標によれば、電子メールにスパムが占める割合は1月の83.11%から、2月には76.3%に減少した。それでもスパムが各国でIT担当者にとって大きな負担になっている状況に変わりはないと指摘している。
FairUCEは、IBMのオンラインコミュニティ「alphaWorks」を通じてダウンロード提供している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.