トヨタ自動車のシステムの将来の方向性として示されたのは、愛・地球博の各会場を結んでいるグローバルループ。地形に合わせて、自然環境へのインパクトが少ないかたちで作られたグローバルループの発想で、個別にしっかり独立することで完成されているトヨタの会社組織を連繋させたいとういう。これがITの役目であり、標準化されたシステム基盤があれば可能となる。
講演の最後に加藤氏は、IBMに対する要望について触れた。企業にとっては、業務プロセスのライフサイクルが重要。たとえば、部品表のプロセスは30年間もつ。
これに対して、システムのミドルウェアはライフサイクルがかなり短い。IBMにはこのギャップを埋めてもらえるように活動してほしいと述べる。
「今後のオープンの時代に、ときには自社製品にこだわらないで、真のシステムインテグレーターであってほしい」(同氏)
Software Woldの場としては厳しい要求ではあるが、ユーザー企業がITサービス企業に対して常に求めているのは、ユーザーの視線に立った真のパートナーの存在なのであろう
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