特集
» 2005年05月19日 08時44分 公開

訪れる環境変化:生き残るためにITアーキテクトをめざすのも一法 (1/2)

米国でオフショアの進展はSEにとって危機的な状況をもたらしている。日本に同じことが起こらないと、どうして言えるだろう。(特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件)

[吉田育代,ITmedia]

 事態はわれわれが考えているより深刻らしい。

 米国Meta Groupによると、オフショア・アウトソーシングの規模は2004年現在で100億ドルを突破しており、2008年まで年平均約20%の成長を見せる、2008〜2009年にはアプリケーション関連業務の60%オフショア・アウトソーシングになると予想している。

 日本に同じことが起こらないと、どうして言えるだろう。実際、オフショアアウトソーシングは進んでいる。日本経済はいまだに停滞を脱したとはいえず、間接経費であるIT投資も随所でコスト削減の圧力を受けている。その即効策としてオフショアアウトソーシング気運が盛り上がっているわけだ。

 私が取材したシステムインテグレーターによると、その陰にひそむリスクを顧客に説いても要請は厳しく、もうその流れは押しとどめようがないらしい。一説によると、近い将来、日本国内で必要とされるIT技術者は半減するとまで言われている。

 もし、あなたがIT技術者としてキャリアを積むことを望むのなら、高い付加価値を提供できる分野でなければならない。「それはもはや顧客満足度ナンバーワンをめざすためだけではなく、生き残るためにも必要なことだ」と、日本総合研究所リスク・品質統括部マネジャー 技術士(情報工学部門)の細川努氏は話す。

日本総合研究所リスク・品質統括部マネジャー 技術士(情報工学部門) 細川努氏

 それを実践する1つの道として同氏が提案するのが、「これからの環境変化に強い」技術者を目指すことである。

 今日、産業界の事業環境は刻々と変化している。企業買収、e-ビジネスへの進出などの業態変化、技術革新による競争激化、国際化など急速な環境変化の中にあっては、どんな大企業ですら、10年・20年後はどうなっているか予測すらできないと言っても過言ではないだろう。

 こうした厳しい変化の時代にあっては、単に業務知識に詳しい、マネジメント能力が高いだけでは、SEとして生き残ることは難しい。

 ちょうど、経済産業省のITSS(ITスキル標準)では、こうしたビジネス変化に対応して最適なITアーキテクチャを構築する人材像として「ITアーキテクト」の必要性を説いているが、「これからのSEもちょうどITアーキテクトに近い役割を求められるようになるのではないか」と細川氏は話す。

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