コラム
» 2005年06月28日 17時28分 公開

Mactel、Microsoft、Linux (1/2)

AppleのIntel X86マイクロプロセッサへの切り替えはLinuxデスクトップの採用に悪影響を及ぼすかもしれない、と誰もが言ってきた。だが、わたしには大した違いとは思えないのだ。

[Robin-'Roblimo'-Miller,japan.linux.com]

 AppleのIntel X86マイクロプロセッサへの切り替えはLinuxデスクトップの採用に悪影響を及ぼすかもしれない、と誰もが言ってきた。だが、わたしには大した違いとは思えない。Appleが非Appleハードウェア上で動作するオペレーティングシステムを販売することでMicrosoftとまともに張り合うつもりなら別だが。もしAppleがそう決断したのなら、Linuxにとって幸いなことだろう。

 当面、Appleは自社のコンピュータの内部機構をいくらか変更するだけである。大部分のコンピュータ・ユーザーにとって、これは何も変わらないのと同じだ。Appleのコンピュータは今までどおり、いかにもAppleという感じだろうし、そこではMac OS X(あるいはXIやXXといったもの)が動作するだろう。違いがわかるのは、コンピュータの筐体を開けてチップの番号を調べるような人たちだけだ。自動車メーカーがブレーキ部品の供給業者を変えたとしても、少数のカーマニア以外はほとんど気づかないだろう。それと同じことだ。

 このシナリオ(正式に発表されたもの)では、Appleによるチップ供給業者の変更で影響を受けるのはIBMとIntelだけだ。IBMはお払い箱になる供給業者だが、Intelは新しい魅力的なOEM顧客を手に入れたことになる。Mac OSを相手にしているソフトウェア開発者は変更を行う必要があるが、彼らはMac OS 9からOS Xへの転換を乗り越えてきたのだから、この手のことには慣れており、不平を言いながらも痛手は受けないだろう。

Appleハードウェア上でWindowsを実行する

 しかし、Appleハードウェア上でWindowsが実行できることを想像してほしい。

 実のところ、これは今でもMicrosoft自身のVirtual PC for Macでできるのだ。だから、Appleハードウェア上で確実にWindowsを動作させることについてMicrosoftが心配することはないはずだ。新しいAppleハードウェアのアーキテクチャに対応した新バージョンのVirtual PCを出せば済むことだろう。

 この製品にはWindowsのOEMバージョンが含まれるが、コスト的にはWindows単体よりも少し高くつくにすぎない。これはかなり前から市販されており、現在も手に入る。しかし、それがLinuxにとって何を意味するかということになると、不吉な警告が聞こえてこないだろうか。

 現在のAppleハードウェア上で動作するLinuxディストリビューションはいくつかある。MicrosoftがLinuxカーネルの平均的なハッカーと同レベルの開発者をある程度抱えているのは間違いない。だから、それがAppleハードウェア上でWindowsを直接動作させるために不可欠な商品だとMicrosoftが思っているとすれば、Windowsの「Appleハードウェア」バージョンがすでに存在してもよさそうなものだ。

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