顧客満足度ナンバーワンSEの条件とは?(2/3 ページ)

» 2005年06月30日 13時43分 公開
[杉山正二(アールエスコンポーネンツ),ITmedia]

第4のカギ:大局観を大切に――木だけでなく森を見よ

 SEという仕事柄、どうしても細かいことや正確性に気を取られがちであるが、物事を流れの中で捉えたり、全体を俯瞰して見たりできないと、大きな間違いをするリスクが高くなる。アプリケーションの個々の機能ばかりに注目するのではなく、全体のアーキテクチャの中での位置づけやビジネス上の重要度から見た位置づけを理解するなど、全体像を理解することは非常に重要になる。

第5のカギ:物事の本質を捉えよ

 第4のカギと関連が深いが、どれだけ物事の本質を捉えることができるかが、非常に重要である。これができないと、SISだ、意思決定支援だ、CRMだ、BIだ、などと一見新しそうな概念や言葉(多くがベンダーの売り文句だったりするが)が出てくるたびに、それに振り回されてしまう。また、経営者や管理職の言葉を鵜呑みにしてその本質や裏にある意味を捉えないで行動すると、必ずと言っていいほど、どんでん返しを食らったり、梯子を外されたりする。

 そうならないためにも、物事の本質を捉えなければならない。問題の表面だけでなく、その下に隠されたものを見極める。そのためには、Whyを問いつづければよい。これを3レベルくらい掘り下げると物事の本質や根本原因(Root-cause)が見えてくる。

 また、本質を見極める訓練の1つとして、自分が聞いた内容、読んだ内容、話したい内容、書きたい内容、などをできる限り短い言葉や文章、あるいはキーワードにしてみることである。こうすることで、枝葉を落とし、できる限り核心となることを捉えようと頭を使うはずである。結構おもしろいし、ためになる訓練なので、時々やってみてほしい。

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