Vector配布ソフトがトロイの木馬と判明 公開停止に

Vectorで2002年から配布していたシェアウェアが、トロイの木馬だったと確認された。

» 2005年07月04日 20時55分 公開
[ITmedia]

 ソフトウェアのダウンロードサイト「Vector」を運営するベクターは7月4日、2002年から公開されていた音声ファイル編集ソフト「Vocal Cancel」が、トロイの木馬「TROJ_HIROFU.A」だったと発表した。7月1日に公開を停止し、開発者に事情を聞いている。

 Vocal Cancelは、MP3ファイルの音声部分を消去するソフト。2002年11月の公開当初のウイルスチェックでは、トロイの木馬は発見されなかった。

 今年2月になってトレンドマイクロが同ソフトをトロイの木馬に指定。同社は先週、ユーザーから連絡を受け、公開中だったバージョン5.05を最新パターンファイルでチェックしたところ、トロイの木馬と確認し、7月1日に公開を停止した。ベクターサイト内の作者のWebサイトも削除した。

 TROJ_HIROFU.Aは、Windowsのレジストリを改変するトロイの木馬。他ファイルへの感染活動は行わない。

 同社は「利用者や関係者の方々にご迷惑をおかけしました」と謝罪している。

 Vocal Cancelの開発者は「SoftEther」の開発にも外部プログラマーとして参加していた。開発元のソフトイーサは4日、最新版の「SoftEther VPN 2.0 Beta 3.2」で社外開発のコードを除去し、安全性を高めた。

 前バージョンの「SoftEther VPN 2.0」は、安全である可能性が高いものの、極めて低い確率で欠陥のあるコードが含まれている恐れもあるという。同社は今後、社外で開発したプログラムの採用は原則として避け、ソフトの安全性を確保するとしている。

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