7分で分かる7月のBlog界dev blog/CMS(1/2 ページ)

技術が枯れてくると予想外の利用が出てくるものだ。ブログもセキュリティを強く意識する段階になったのかもしれない。7月にはトラバスパム対策が広範囲で実施され、リアルとのつながりを強調するサービス展開もあった。

» 2005年08月08日 07時45分 公開
[森川拓男,ITmedia]

 最近ではブログという形だけでなく、構成する技術(RSSやトラックバックなど)が注目され、利用するケースも増えてきた。これに伴い、セキュリティ対策を真剣に考えていく段階に入ってきたのかもしれない。ビジネス利用のブログも増加傾向にあり、いっそうクローズアップされていくはずだ。これからの1年、いったいブログ界はどのように進んでいくのだろうか。

トラックバックスパム騒動

 7月は各ブログサービスで立て続けに「トラックバックスパム対策」についてが告知された。トラックバックスパム自体は取り立てて目新しくなく、これまでもたびたび問題視されてきた。しかし、今回は少し様相が異なったのだ。

 異なったのは、ほぼ同時期に、複数のサービスが対応を実施していることだ。その流れを各社ごとにまとめてみた。

 7月15日、ドリコムブログはトラックバックスパムが原因のサイト閲覧エラーが発生したとして、該当IPアドレスよりのトラックバックをすべて削除したという(関連リンク)。その後、問題のないトラックバックまで削除してしまったとして復旧にあたっている(関連リンク)

 同じく15日、ヤプログでも「トラックバックスパムに関するお知らせ」を発表した(関連リンク)。ヤプログでは、ユーザー側で削除してほしいとアナウンスしている。

 20日、So-net blogでは、スパムブロック機能を使ってブロック可能としてその手順を公開した(関連リンク)

 21日にはNetLaputaブログが、19日の「悪質サイトのトラックバックについて」に続いて具体的な状況と対策などを公開した(関連リンク)

 同じく21日に269gが「トラックバックを禁止する管理機能について」としてトラックバックスパムを受けつけないようにする設定方法を記載した(関連リンク)

 22日にはORICON BLOGがトラックバックスパムへの対応を発表(関連リンク)。アクセス制限を行い、該当IPアドレスよりのトラックバックをすべて削除するようにしている。

 同じく22日、ロリポブログはトラックバックスパム拒否機能を改善したと発表(関連リンク)。URLの一部を指定して、拒否することが可能となった。また同時に、JUGEMでもトラックバック拒否機能が追加されている。

 23日、関西ドットコムblogは「トラックバックスパムへの対応のご報告」を行った(関連リンク)

 この関西ドットコムblogの報告内で、送信元がすべてFC2ブログに属するアダルトブログである、と具体的なサービス名が明らかにされている。

 そして26日、FC2ブログでも対応が発表された(関連記事)。ここでも、FC2ブログを誘導先とするトラックバックスパムが多発していることが明らかにされているが、トラックバックの打ち方も公表されている。

 通常、トラックバックはブログサービスを介して行われるが、これらのトラックバックスパムはFC2のサーバを経由せず、スパム発信者PCから特定のプログラムを通して他社ブログへと無差別的に送信しているという。FC2では、各種制限をかけると共に、他社ブログとの情報交換も実施する。さらに、スパム送信者がFC2に対して重大な業務妨害をしたとして、訴訟準備を行っていることも公表している。

表示が遅ければ二度と見ないという意見もある

 ブログは現在、投稿のしやすさのほか、最近ではアクセスできるかどうか? という最も根底となる点にも気づかう必要がある。その理由は、ユーザー数増加や予期せぬアクセス過多による負荷影響だろう。

 ユーザー数が多くて横つながりが期待できるブログサービスでも、遅くてなかなか表示されないのでは本末転倒だ。各ブログサービスは、この点を重視しつつあり、使いやすさの環境整備に着手しだしている。多くの場合、負荷軽減と称するシステムメンテナンスが挙げられる。

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