.NETテクノロジーとSOAの関係(5/5 ページ)

» 2005年08月15日 03時28分 公開
[下村恭(ハンズシステム),ITmedia]
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マイクロソフトの標準とSOA

 マイクロソフトでは、Visual Studio 2005 Team Systemの発表とともに、システム開発のあり方そのものに一石を投じようとしている。パターン・アンド・プラクティスと呼ぶ実証されたモデルを提供し、これにしたがって設計や開発を行っていくことで、合理的に効率よく、かつ、信頼性の高いシステム構築が可能と唱える。

 実際、Visual Studio 2005に含まれるプロジェクトの種類は多岐に渡り、マイクロソフトのプラクティスに基づいた、パターン化されたプロジェクトのテンプレートとして提供されている。これらプロジェクトの中のシステムデザイン部分に関しては、SOAの考え方を利用してシステム設計を行うにあたっての、マイクロソフトが最良とするパターンも含まれているため、新規にプロジェクトを開いてカスタマイズするだけの手順で、SOAによるシステム開発を実践できるようになっている。

マイクロソフトでは、実証された設計開発パターンなどを用意し、パターン・アンド・プラクティスとして提供している。システム全体をカバーするアーキテクチャの標準から、個々のコーディングに使用されるパターンまで、総括的に網羅されている(Microsoft Tech・ED 2005 Yokohamaのセッション「SOAの設計手法、講師:酒井達明氏」から)

 このマイクロソフトのパターン・アンド・プラクティスを、標準と見るか、お仕着せと見るかは、意見が分かれるところだろう。当然ながら独自の設計パターンも使用することもできるので、よいところは利用し、カスタマイズすべき点は変更して使用するという方法も可能だろう。

 いずれにせよ、プラットフォームやツールという視点で見れば、.NET Framework 2.0やVisual Studio 2005、そしてSQL Server 2005も、SOAによるシステム設計をビジネス側からのアプローチで実現するための、魅力的な素材と言えるのではないだろうか。

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