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» 2005年09月29日 01時37分 公開

IFS World Conference 2005レポート:火星探索ロケットの打ち上げにも寄与? IFS Applicationsの導入効果

IFS World Conference 2005期間中に、同社が提供するERPパッケージであるIFS Applicationsのユーザー企業であるSaab Ericsson Spaceを訪問した。

[怒賀新也,ITmedia]

 スウェーデンのERPベンダー大手のIFSは、年次のユーザーカンファレンス「IFS World Conference 2005」をスウェーデンのイエテボリで9月19日から2日間にわたって開催した。期間中に、同社が提供するERPパッケージであるIFS Applicationsのユーザー企業であるSaab Ericsson Spaceを訪問した。

スウェーデン・イエテボリのSaab Ericsson本社。

 Saab Ericsson Spaceは、1992年にEricsson Microwave SystemsとSaabSpaceが宇宙関連事業で合併したことで生まれたメーカー。両社とも1960年代後半から活動していた企業だ。Ericssonが40%、Saabは60%を出資している。 そのため、防衛や航空だけでなく、通信分野でも力を発揮している。同社は、品質に関するISO9001と、環境に関するISO14001を保持し、継続的にデザインおよび製造設備の改良を行っている。さらに、無菌室環境におけるエレクトロニクス生産設備を持つという。

 具体的には、火星探索ロケットとして2003年6月2日に発射されたMars Expressや、土星とその衛星を周回して観測する初の探査機であるカッシーニによる惑星探査において、データ処理システムやアンテナなどを提供し、プロジェクトに貢献している。

アンテナ製品

 同社は、財務システム、データウェアハウス、CADシステムをIFS Applicationsと連携して運用している。780ユーザー、コンカレントは280、4万5000パーツを扱い、7万5000件のドキュメントを管理する。電子設計や機械設計、レイアウトデザイン、購買、製造、組み立てなどの業務プロセスが同時に実行されている。同社では、こうしたプロセスの1つ1つに対して、IFS Applicationsのプランニング、生産、組み立て、コスティング、在庫管理、エンジニアリングなどの各モジュールを割り当てる形でシステム化し、運用している。

 同社システムへのIFS導入を担当した電子製品部のコンポーネントエンジニア、マグナス・ペルソン氏は、IFSを選択した理由について、「Windows上でOracleデータベースを稼働する環境に対応していることが条件だった。また、しっかりとしたソリューションを提示してくれた点でもIFSを評価した」と話す。

マグナス・ペルソン氏

 具体的な機能としてカギになっているのは、BOM(部品表)の生成機能。CADなど他システムのデータをインポートし、また、既存の構造を再利用しながらBOMを生成できるという。また、1500にも上るコンポーネントを構成する部品のグルーピングの参照もしやすい。

 また、IFS Applicationsを活用した文書管理機能も充実している。CADデータや、ExcelやPowerPointなどのさまざまな文書をバージョン管理も含めて効果的に管理できる。

 さらに、注文処理において、プロジェクトや製品全体を1つにまとめて管理する機能も重要という。購買や製造の状況を適切に把握することで、無駄のない業務プロセスを実現できているという。

 BOMをベースにした組み立て製造業として、スウェーデンを代表するメーカーの1つであるSaab Ericsson Spaceの業務プロセスにパッケージアプリケーションであるIFS Applicationsが深くなじんでいる点は、日本のメーカーの今後の情報システムを考える上でも参考になるかもしれない。

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