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» 2005年10月03日 18時36分 公開

ホビイストにも子供にもVisual Studioでの開発を――照準合わせるMicrosoft

Microsoftは、ホビープログラマーや子供をWindowsアプリケーションの開発に引きつけ、次期Visual Studio Expressへの移行を進めるべく、いくつかの手立てを講じる。

[IDG Japan]
IDG

 Microsoftでは、Windows開発を簡単で楽しいものにすることを狙ったWebサイトおよび次期版Visual Studioによって、ホビープログラマーと子供をWindowsプラットフォームに引きつける考えだ。同社の広報担当者が9月29日に明らかにした。

 Microsoftのデベロッパー部門のシニアプロダクトマネジャー、ダニエル・ファーナンデス氏によると、Microsoftは「Coding4Fun」と呼ばれるWebサイトにおいて、サードパーティーに対し、.NETフレームワークとWindowsを利用する新しいアプリケーションを趣味で作成する開発者向けのコンテンツを提供するよう呼びかけているという。

 このサイトのハイライトとなっているプロジェクトの1つが、学校でプログラミングを始める子供向けの言語としてBASICをリプレースする新しい開発言語である。Coding4Funサイトによると、「Kid's Programming Language」(KPL)と呼ばれるこの言語の狙いは、「子供が楽しくコードを学べるようにする」ことだという。

 KPLを開発したのは、ノースカロライナ州チャペルヒルに本社を置くソフトウェア開発会社、Morrison Schwartz Eastのジョン・シュワルツ氏。同言語は、http://www.ms-inc.net/kpl.aspxから無料でダウンロードできる。

 Morrison Schwartzでは現在、古典的なアーケードゲームをヒントにした一連のビデオゲームをKPLで開発している。これらのゲームは数カ月中に、MicrosoftのCoding4Funサイトでリリースされる予定。

 Microsoftでは、KPLは子供にプログラミングを教えるための簡単な方法であるとともに、Microsoftの新ツールスイート「Visual Studio Express」への移行を容易にする手段であると考えている。「KPLの開発環境に含まれる機能の多くは、Visual Studio Expressの機能と類似しているからだ」とファーナンデス氏は語る。

 Javaプログラマー向けのニュース/開発フォーラム「JavaLobby」の創設者、リック・ロス氏によると、Microsoftはこれまでずっと、青少年(特に学生)にWindows上でプログラミングするよう促す戦術を積極的に進めてきたという。

 例えば、同社は、Microsoft Developer Networkサイトから同社のソフトウェアを無償でダウンロードできる無料サブスクリプションを学生に提供している。

 「Microsoftはこのプログラムで、学生の間に浸透するのに大いに成功している。Microsoftの開発製品の知識を得た学生たちは、卒業後にそれらを使う傾向がある」とロス氏は話す。

 しかしロス氏によると、ここ数年、学生が学校で学ぶ最初の言語として、C++に代わってJavaが採用される傾向が強まっている。これは、Javaのほうが遙かに教えやすいからだという。学生たちが本格的なコンピュータサイエンスの学習課程に入る前に、自社のソフトウェアプラットフォームに彼らを引きつけるための取り組みをMicrosoftが推進している理由も、この辺りにありそうだ。

 ファーナンデス氏によると、Coding4 Funサイトは、3月にVisual Studio Express Editionの第1βがリリースされたのと同時に立ち上げられたという。同製品は、Microsoftの.NET開発ツールセットであるVisual Studioの軽量・ユーザーフレンドリー版。Microsoftが全面改訂版となる「Visual Studio 2005」を正式に発表する11月7日に、Visual Studio Express Editionが製造工程向けにリリースされる予定だ。

 「Microsoftは、ホビープログラマーがWindows上でアプリケーションを容易に開発することを可能にする企業としてスタートしたが、最近では企業向けソフトウェアに注力しているため、こういったプログラマーのニーズに十分対応していない」とファーナンデス氏は話す。

 同氏ともう1人のMicrosoft技術者は今年、Coding4Funサイトによって「ホビイスト市場を再び活性化させることを決意した」という。同サイトはMicrosoftの企業戦略にも合致している。というのは、ホビー開発者コミュニティーはプロの開発者のサブセットであるだけでなく、「何が次のキラーアプリケーションになるか分からないからだ」と同氏は話す。

 「こういったアプリケーションの開発を目指すプログラマーは非常に多い。彼らを手助けすることができれば、われわれにとっても利益になる」(ファーナンデス氏)

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