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» 2005年10月13日 08時00分 公開

業種は違えど、ヒントを得られる:IT化で売上10%アップ、老舗工具メーカーの戦略 (2/3)

[SOFTBANK Creative]

 「会社の目指すものは何か、うちの強みと弱みは何かを分析するところから始めました。参画意識を高めるため、従業員(60数名)の半数にも参加してもらい、みんなで考えようと」

 その結果、最も重視すべき要因は、多品種少量生産と在庫削減と割り出した。結論自体は目新しいものではないが、結論に至るまでの過程を、従業員自身が考えてたどっていったことは、新しいシステムをスムーズに導入することへとつながっていった。

販売予測と在庫データから生産計画を立てる

 戦略がはっきりすれば、システムの全体像も見えてくる。イメージしたのは、生産計画の策定から、生産管理、販売管理、請求書の発行までを一元的に扱えるシステムだった。

ハードウェアの構成 フジ矢の生産・販売管理システムで使われているハードウェア。現場での設備は、位置変更に柔軟に対応できること、低コストの2点から無線LANを活用している。導入に当たっては、実地で通信が行えるか何度もテストしたという

 「生産計画を立てるため、営業が販売予測を月単位で半年分程度入力します。2月にはこのペンチが何丁売れるだろうといった予測ですね。その販売予測と現在の在庫データから、システムが工程を逆算し、いつどれくらいの材料を発注し、どの工程をいつまでに終えなければならないのか計画を作ります」

 従来は、製品を作りすぎて余ってたり、足らなくなると、営業部門と製造部門がそれぞれ責任のなすり合いをしていた。

 「営業がお得意様を回ったり、市場動向をリサーチして、責任を持って販売予測する体制にしました。作りすぎたら営業の責任ですし、計画通り作れなかったら製造の責任ということで、責任の所在がはっきりします」

 現場で使われる入力画面のユーザーインタフェースまで、かなり細かく練り込んだ。

工程計画画面の例 工程計画画面の例。品名とロット数を入力するだけで、どの工程をいつまでに完了しなければならないかや、必要な材料の量がわかる
工程別不良内容 現場で入力された不良内容は、無線LANで管理部に送られる。不良の現象と原因の発生状況をほぼリアルタイムに把握できる

 「現場では、各ロットに現品票を貼り付けてどの工程にあるかを把握でき、不良品の現象・原因もすぐに分析できるようにしました。弊社は年配の方が多いので、バーコードとテンキーだけで必要な情報が入力できるようにしたいと考えました」

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