ベンダーがマルウェアをインストールするなんて……(2/2 ページ)

» 2005年11月07日 18時30分 公開
[Larry Seltzer,eWEEK]
eWEEK
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 公式発表によると、このソフトウェアを本当に削除したいのであれば、SONY BMGのWebサイトにあるWebフォームに記入した上で、指示に従う必要があるとされている。

 このソフトウェアにはアンインストール機能も含めておくべきである――もともと大きなサイズのソフトウェアなのだから。

 アンインストール用のフォームには、CDのアーティスト名、アルバムタイトル、購入店の名前とメールアドレスを記入しなければならないようになっている

 彼らはなぜ、このような情報を必要とするのだろうか。アンインストール用フォームのWebページにリンクされたソニーのプライバシーポリシーを読めば、彼らがそれを必要とする理由が何となく分かる。

 ソニーが事実を告げることなく無断でユーザーのシステムに組み込んだ悪質なソフトウェアをアンインストールするよう促すことにより、同社はアーティストや販促情報、キャンペーンなどに関する電子メールをユーザーに送るつもりなのかもしれない。また、同社がこの情報を第三者(「信頼できる」企業)に提供し、その企業がユーザーに直接コンタクトしてくる可能性もある。

 「技術的な問題」をFirst 4 Internetに丸投げするというソニーの今回のやり方にも納得がいかない。ソニーのCDを買っているユーザーは、(文字通り)だれひとりとして、First 4 Internetかの製品を買っているとは思っていない。少なくともソニーは、こういったことを二度と行わないと誓う必要がある。また、同社は問題の製品を市場から回収する必要もあると筆者は考える。

 BBCの報道で指摘されているように、rootkitは英国の法律に違反している可能性もある。筆者は米国の法律に詳しくないが、この種のプログラムを禁止する法律の準備を進めている州があるのは知っている。

 この問題には法律で厳しく取り締まり、正規の企業の行為として許されるものではないことを明確にする必要がある。

 早い話、ソニーがわたしのコンピュータにマルウェアを無断でインストールしても構わないというのであれば、どんな企業でもわたしのコンピュータにマルウェアを無断でインストールしても構わないということになるではないか。

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