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» 2005年11月11日 21時54分 公開

「スーパーネットワーク」の実験にNTTコムらが成功

NTTコミュニケーションズら5社は、電気ルータネットワークと光ネットワークを組み合わせ、通信容量と到達性を両立させたシステムの実証実験に成功した。

[三木泉,@IT]

 NTTコミュニケーションズ、NTT、NEC、富士通、日立製作所の5社は11月11日、電気ルータネットワークと光ネットワークを有機的に組み合わせ、通信容量と到達性を両立させたシステムの実証実験に成功したと発表した。

 これは、5社が情報通信研究機構(NICT)の委託研究として過去4年間にわたり実施してきた「テラビット級スーパーネットワークの研究開発」の集大成ともいえるもの。この研究は、例えば国内の4000万ブロードバンド接続世帯が同時に20Mbpsの通信を行うのにも十分な、コアネットワーク・アーキテクチャの確立を目指して実施されてきた。単純な高速化ではなく、インターネットのような多拠点間のメッシュ接続において、「経済的にネットワーク全体の処理能力を最大化する」ということがポイントとなる。

 5社の開発してきたシステムは、IPルータネットワーキングの欠点を光ネットワーキングで補う手法に特徴がある。IPルータではメッシュネットワークを構成でき、到達性はあるが通信容量を稼ぎにくい。一方、ポイント・ツー・ポイント接続が基本となる光ネットワークでは、通信容量は稼げるものの、コスト高で接続できる数が相対的に限定される。

 同システムではコアネットワーク上にネットワーク制御サーバを配置、このサーバがエッジルータにおけるトラフィックをモニターし、通信量の多いエッジルータ間接続を、IPルーティングから光パスに動的に切り替える集中管理機能を提供する。これにより、希少資源である光パスを、常時最大の効率で活用することが可能になる。

 さらにこのシステムは、エッジネットワークに配置されているコンテンツ・デリバリ・ネットワーク(CDN)サーバからの明示的なリクエストに基づき、特定区間のIPトラフィックに光パスを最優先で割り当てることで、コンテンツを瞬時にローカル化する機能も備えている。この機能は、特定のトラフィックがIPコアネットワークの負荷を押し上げるのを防ぐ効果がある。

 今回の実験は、NICTのけいはんな情報通信オープンラボで10月24日〜28日に実施された。上記のアーキテクチャに基づく試作機をネットワーク機器ベンダー各社が試作、これらを相互接続させたネットワークを構築して、IPルーティングと光の動的な切り替え、CDNの要求に基づく光パスの割り当てを検証した。参加各社は、今回の実験が成功したことから、今回のシステムの標準化を目指すとともに、ほかの光通信技術などとの連携研究を進めていくという。

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