オフィス全体の物理セキュリティを統合管理、日立電子サービス

日立電子サービスは、同社が提供する物理セキュリティマネジメントシステム「Webvisor III」に関する説明会を開催した。

» 2006年02月09日 21時07分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 日立電子サービスは2月9日、同社が提供する物理セキュリティマネジメントシステム「Webvisor III」に関する説明会を開催した。

 Webvisorは、監視カメラのほか、ICカードやバイオメトリクス認証を用いた入退室管理、重要なサーバなどを収納したラックの環境監視/遠隔制御システムなどから構成されている。既に金融機関や地方公共団体などを中心に、1200システムへの納入実績を持つ。

 1月に発表された新バージョンでは新たに、ATMの盗撮事件などに悪用された無線カメラの検出機能が追加された。周辺の電波をスキャンし、盗撮カメラと思しきものを検出すると警告を発する。盗撮カメラが撮影していた画像を確認できるほか、監視カメラと連動し、映像を通じて前後の状況を確認することも可能だ。

 また、監視カメラの画像認識機能を強化し、人物の動きがあった部分のみを検出する機能もサポートした。これにより、蓄積した膨大な画像を一つひとつ確かめていく手間を省くことができる。また、入室が制限されたエリアへの共連れ防止機能も搭載した。

 「入退室管理や画像監視、設備管理など、個々の物理的セキュリティを高めるだけでなく、オフィス全体を統合したシステムを構築し、遠隔から集中管理を行える点が特徴」(同社サービス事業部、ネットワーク・コンストラクションシステム事業部長の小松保夫氏)。ネットワークを経由し、同社の「日立ソリューションサポートセンター」から、機器が正常に動作しているかどうかを監視、管理するサービスを組み合わせている点も他社にはない強みだとし、金融機関のほか、多くの店舗をかかえる流通業界などを対象に販売していくという。

 また今後は、画像処理機能のさらなる高度化に取り組む方針だ。たとえば人物が出入りしている映像を撮影したとして、そのとき手にしているのが書類なのか、それとも現金なのかまでを判別できるような機能が求められているという。

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