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» 2006年02月15日 00時00分 公開

Xboxの立役者がデジタルメディア全般をリード (1/2)

2005年末のMicrosoftの組織再編により、エンターテイメント&デバイス部門担当プレジデントのRobbie Bach氏の監督領域がオンラインミュージックやオンラインビデオサービスなどのデジタルメディア戦略にまで拡大する。

[Matt Rosoff,Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版

 Microsoftのエンターテイメント&デバイス部門を率いるRobbie Bach氏の監督領域が拡大し、新たに同社のオンラインミュージックおよびオンラインビデオサービス、主要コンテンツプロバイダーとのパートナーシップ、Windowsゲームについても同氏の統括下に入る。この組織再編により、Xbox事業部で培ってきた資産、例えばハードウェアデザインや製造ノウハウ、小売業者との連携、オンラインサービスのXbox Liveの成功体験をデジタルオーディオやビデオを始めとするその他の領域に応用できる可能性がある。

Robbie Bach氏の新たな職務

 一部報道機関へのリークはあったが、最新の組織再編は2005年12月に社内に向けて発表されたもので、同年10月の全社規模の組織再編に続く再編である。10月の組織再編では、Bach氏は新設されたエンターテイメント&デバイス(E&D)のプレジデントに就任した。この就任を受けて、同氏はXboxやコンシューマー向けハードウェアおよびソフトウェア、Microsoft TVなどのコンシューマー事業に加えて、モバイル&組み込みデバイス事業についても監督するようになった。

 ここ数年Bach氏は、コンソールゲーム市場でのMicrosoftの足場固めに尽力してきた。Xbox事業は2001年以来40億ドルの赤字を計上しているが、2007年会計年度では黒字に転換できると同社は予測している。Xbox事業は、財務成績以外の面ではいくつか注目すべき成果を収めている。まず、初代Xboxは、コンソールゲーム市場でのシェア2位を確保している(1位はソニー、3位は任天堂)。また、Xbox LiveはMicrosoftのこれまでのサブスクリプション・サービスの中で最も高い成長率を記録しており、3年足らずで200万人を超える正規ユーザーを獲得している。そしておそらく最も重要な成果は、最新のコンソールXbox 360がソニーと任天堂の競合製品に先駆けて市場に投入されたことで、Microsoftが市場シェアトップに躍り出る可能性が生まれていることだ。

 Xbox 360がリリースされた今、Bach氏の注意はより包括的なMicrosoftのコンシューマー戦略に再び向けられることになる見込みだ。中でも、Appleへの対抗戦略に責任を負うことになる。Appleは現在、ポータブルミュージックプレーヤ(iPod)およびオンラインミュージックストア(iTunes)によって市場を独占しており、この勢いに乗じてデジタルビデオ市場での席捲をも狙っている。Microsoftは長いことデジタルメディアをコンシューマー戦略の要としているが、ポータブルおよびネットワークデジタルメディア機器の製造や、オンラインミュージックサービスの運営など重要な業務をパートナーに依存している。Bach氏の新しい役職から判断すると、このような業務をMicrosoft自らが手がけ、デジタルメディア製品およびサービス全般の提供を完全に自社でまかなうようにしていく可能性がある。実際、コンソールゲーム関連事業では、この4年間でこのような自社の業務範囲の拡充を進めてきた。

 今回の組織再編では、以下の職能がBach氏率いるE&D部門に移行する。

  • MSNミュージックやMSN Video Downloadsを含むすべてのデジタルメディアサービス
  • コンテンツ所有者とのパートナーシップ
  • Windowsゲーム

 今回の組織再編の結果、Microsoftのコンシューマー戦略に携わる他の事業部門からE&D部門に対する影響が縮小する可能性がある。特に、これまですべてのデジタルメディア製品、サービスおよびテクノロジを統括してきたWindowsクライアント部門、および同社のオンラインサービスのほとんどを監督してきたMSN部門による影響力の抑制が予想される。この2部門は2006年、他に切迫した目標を抱えている。まず、Windowsクライアント部門はWindows Vistaのリリースに注力することになるだろう。また、MSNはGoogle(最近AOLとの提携を拡大)を始めとする競合オンラインサービスとの競争を優位に進められるよう、組織的にも戦略的にも大規模な変更を進めている。

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