ASPを活用して手軽にコールセンターを――ビッツテージ

コールセンター導入におけるこのようなコストの壁を乗り越えたいと考える企業にとって、1つの解決策となりそうなのが、ASP形式によるコールセンターシステムだ。

» 2006年02月28日 09時15分 公開
[ITmedia]

 企業がコールセンターを導入する上でのこれまでの課題は、初期費用、保守費用がかさんでTCOが高くなるなど、主にコスト面にあった。音声自動応答(IVR)機能やレポーティング、CTIシステムなどを導入して拡張を図ろうとすれば、さらなる投資が求められるため、ROIを説明するのも一苦労ということになる。

 コールセンター導入におけるこのようなコストの壁を乗り越えたいと考える企業にとって、1つの解決策となりそうなのが、ASP形式によるコールセンターシステムだ。大規模なセンターを構築しない場合には、企業にとってかなり現実的なソリューションになる。

 ビッツテージが提供するコールセンターASPサービス「keepa」は、インターネット環境と電話回線だけで、コールセンターのさまざまな機能を利用できる「オールインワン」のサービスであることが特徴だ。

 コールセンターに必要なシステムとしての機能はすべて、keepaのデータセンターで運用されている。そのため、ユーザー企業は、月額のサービス料金を支払えば、自社に複雑なインフラを持つことなく、IVRやCTI、ACD、通話の録音などの機能を利用できる。さらに、“InspirX”と呼ばれるソフトウェアを組み合わせることで、顧客応対管理などのCRM機能も併せて活用できる。

 同社セールス&マーケティンググループの竹田誠司氏はkeepaについて、「早期導入が可能なこと、操作性、拡張性、機能がオールインワン形式で提供されていること」と話す。

ビッツテージの竹田誠司氏

 実際に、企業は自社で機器を購入する必要がなく、既存の電話回線をそのままコールセンターとして活用できるため、短時間での導入が可能だ。IP電話もすぐに利用できるという。また、ユーザーも管理者も操作や設定をWebブラウザ上で行うことができるため、コーディングなどの複雑な手間を掛ける必要もない。

 さらに、業務量の増加に伴う席数の増加が容易であること、サービス時間やIVRの音声アナウンスの変更などの影響の小さい設定変更については、ユーザー企業自身が行うことができるため、実質的に拡張作業が容易になる。交換機専門のシステム管理者を設置する必要もないため、人件費の削減にもつながるわけだ。

 実際に、デジタルコンテンツ事業などを手掛けるインテグレー西川は、キャンペーン事務局および問い合わせ対応業務を行うために、コールセンターの設置を検討。初期投資の低さ、inspirXを併用した際の顧客対応力、運用コストの低さを評価して、keepaを導入したという。なお、inspirXは、ユニクロを展開するファーストリテイリングや日興コーディアル証券、フルキャストなどの上場企業への導入実績がある。

 keepaの導入初期費用は、設定やテストを含めて50万円から(inspirXは含まず)。月額費用は、テナント基本料が2万円、エージェント1席当たり2万5000円、追加ログインIDは1IDにつき5000円、追加IVRは利用回線ごとに1万5000円、4時間以上の音声録音についても別途費用が発生する。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ