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» 2006年03月02日 07時00分 公開

Office 2007コンシューマー版でOutlookが消える理由 (2/2)

[Rob Helm,Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版
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 Office 2007の機能には、以下のように、Professional版のOfficeアプリケーションを必要とするものもある。

著作権管理機能のサポート
 Office 2003と同様、Office 2007は著作権管理機能をサポートする。ユーザーは作成するOffice文書に、すべてのコンピュータで強制される各種の利用制限(例えば、「印刷は不可」など)を課すことで、文書にセキュリティ対策を施せる。Office 2003と同様、セキュリティ保護された文書は標準版のOfficeアプリケーションでも閲覧、変更できるが(利用制限で禁止されていない場合)、文書にセキュリティ保護を追加したり、既に文書に施されているセキュリティ保護を変更したいような場合にはProfessional版のアプリケーションが必要となる。

フォームのホスティング/処理
 Office 2007では、InfoPath 2007で管理するフォームを、Word Professional、Excel Professional、およびPowerPoint Professionalの文書に組み込める。さらに、Outlook 2007 Professionalでは、ユーザーは電子メールにフォームを組み込んだり、電子メールで受け取ったフォームに入力したり、完成したフォームからデータを引き出し、分類したりできる。

SharePointとの統合
 Office 2007では、SharePoint Serverとの統合のための多数の新機能が提供されるが、そのなかにはProfessional版のアプリケーションを必要とするものがある。例えば、Word ProfessionalのユーザーはSharePoint Serverの新しいワークフロー機能を使って、Word内で自動の文書レビューとルーティングプロセスを開始、実行できる。標準版のWordのユーザーもブラウザを介せばそうしたプロセスに参加できるが(例えば、文書を承認し、それをプロセスの次のレビュアーに送信するなど)、Word内からは行えない。

 だがOffice 2007の標準版Officeアプリケーションは、Office 2003ではサポートしていなかった重要な機能を1つサポートする。それは、カスタムXMLスキーマに対応したXMLデータをインポート/エクスポートする機能だ。Office 2003では、標準版のアプリケーションはMicrosoftが定義した固定スキーマでのXMLのインポート/エクスポートしか実行できなかった。この改良点は、社内データ(顧客関係管理システムのデータなど)をホストするWebサービスへのフロントエンドとしてOfficeを使用したい企業にとって、特に興味深いものとなるだろう。そうしたWebサービスが使用するスキーマのデータをOfficeでインポート/エクスポートできることになるからだ。

Outlookの代わりにOneNoteをバンドル

 一般ユーザーや小規模企業にとって最も特筆すべきパッケージングの変更点は、コンシューマー向けの小売り製品に関するものだ。Office 2007では、Office 2003 Student and Teacher Edition(149ドル)のリプレースとして、Home and Student Edition(149ドル)が提供される。ただし、製品名にあるとおり、このHome and Student Editionは学生や教育従事者だけでなく、ホームユーザー向けにもライセンスされる。だが現行版とは異なり、Office 2007 Home and Student EditionにはOutlookは含まれず、代わりにOneNoteがバンドルされる。OneNoteはメモ用アプリケーションで、特に学生にとって便利なプログラムとなる。MicrosoftはOfficeスイートからOutlookを外すことで、同社の優良な電子メールクライアントであるOutlookの高度なカレンダー機能やタスク管理機能をコンシューマーにアピールするチャンスを失うことになる。だが一方で、この決断は、Office LiveやWindows LiveのWebベースのメール/カレンダーサービスを後押しすることになるだろう。Office LiveとWindows Liveは現在βテスト中で、2006年中の提供開始が予定されている。

 OneNoteやGroove Virtual Officeを使う可能性のある企業顧客にとっては、概して、Office 2007でのパッケージングの変更はプラスとなる。両アプリケーションはこれまで単体でしか提供されていなかったため、大規模ユーザー向けに購入するにはコストがかさむ複雑な方法だったからだ。新しいOffice 2007 Enterpriseエディションでは、まだ知名度の低い両アプリケーションが相当の割引で提供されるため、顧客企業においてクリティカルマスに達するチャンスも高まるはずだ。

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