Exchange開発チームがβ1テストを拡大、CTPをリリース(1/3 ページ)

Microsoftは、開発中の電子メール/スケジューラー/統合メッセージングサーバ製品「Exchange 12」の第1βのテスターグループを拡大した。

» 2006年03月02日 19時09分 公開
[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftは、開発中の電子メール/スケジューラー/統合メッセージングサーバ製品「Exchange 12」の第1βのテスターグループを拡大した。同社は3月1日、コミュニティー技術プレビュー(CTP)ビルドを全世界のTechNetおよびMSDNの20万人の会員にリリースしたと発表した。

 ワシントン州レドモンドに本社を置くMicrosoftでExchangeを担当するシニアプロダクトマネジャー、ミーガン・キッド氏は、eWEEKの取材に応え、「CTPはβ1リリースであり、まだプライベートβの段階だ。これは、テスターらが守秘義務契約に拘束され、このビルドを他人に見せてはならないことを意味する。われわれが公表した機能について話すのは構わないが、このコードを試した経験や、どの機能が動作するか、あるいは動作しないかといったことについて話してはならない」と語った。

 「これは非常に初期のコードであり、まだ評価を行うべき段階ではない」(同氏)

 しかし今夏にリリースが予定されているExchange 12の第2βは、一般向けに提供される予定であり、だれでもコードについて評価をしたり、話したりしても構わないという。なお、今のところ、次のCTPリリースの予定はないとしている。

 Exchange開発チームは、昨年12月に同製品の第1βをリリースして以来、これまで多数のフィードバックを検討してきた。とりわけ、2つの機能を中心に検討が進められたという。これらは、「ローカルコンティニュアスレプリケーション」と「クラスタコンティニュアスレプリケーション」と呼ばれる機能である。

 Exchangeを担当する技術製品プランナー、レイ・モーマン氏によると、これらの機能は、基本的に高可用性のためのソリューションであり、システムの可用性向上に対するITニーズに応えることを意図したものだという。

 Exchangeなどのメッセージングソリューションは、企業のビジネス手法においてますます中心的役割を果たすようになっており、企業ユーザーはシステムの稼働を常に維持するための手段を絶えず探し求めている、と同氏は指摘する

 「Exchange 12では、顧客のさまざまな要求に対応可能なスケーラブルなソリューションを提供できるようにするというアプローチを採用した」とモーマン氏は話す。

 「ローカルコンティニュアスレプリケーションは、中小・中堅企業の顧客にエンタープライズレベルのビジネスコンティニュイティを安価に実現する。つまり、大企業で導入されてきた高度なフェイルオーバーソリューションを提供するのだ」(モーマン氏)

 「これは、ログファイルのシッピングと実業務環境の複製データベースの作成を可能にする機能であり、ディスクの障害、データの損傷、ハードウェアの問題などが生じた場合に、複製データに素早くフェイルオーバーすることができる」(同氏)

 このアプローチは、バックアップからリストアする方法よりも遙かに簡単で迅速だという。バックアップ方式の場合、テープを探し出して、それを装填し、リストア作業を行う必要がある。

 「一方、このシステムでは、第2コピーの方に切り替えれば終わりだ」(同氏)

 また、このソリューションは、Exchangeのすべての機能を管理するためのコンソールである「Exchange System Manager」に統合される。

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