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» 2006年03月16日 19時16分 公開

「次の大波はオープンサービス」――SunのCTO (1/2)

Sun Microsystemsのグレッグ・パパドポラス氏は、オープンソースソフトウェアの次には「オープンサービス」の波がやってくると予測する。

[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 オープンソースソフトウェアの次には何が来るのだろうか。Sun Microsystemsのグレッグ・パパドポラス執行副社長兼CTO(最高技術責任者)によると、それはオープンサービスだという。

 3月9日にニューヨークで開催されたSun Worldwide Education and Research Conferenceでパパドポラス氏は、「オープンソースソフトウェアの次はオープンサービスだ」と語った。

 パパドポラス氏によると、オープンサービスは、サービス開発者に自由を与え、オープンソースベースのサービスを共有/実行する場を提供するという。オープンサービス開発のシナリオの1つは、開発者がサービスレベル/管理の共通パターンを作成するというもの。また、開発者は「コードだけでなくプロトタイプ的なサービスも公開する」と同氏は付け加える。

 パパドポラス氏は、「オープンソース開発は、コード開発者の参加型コミュニティーからサービスの参加型コミュニティーへと進化するだろう」と述べ、オープンサービスの発展に適した環境の例として、カリフォルニア大学バークレー校の「Reliable, Adaptive and Distributed Systems Laboratory」(RAD Lab)を挙げた。RAD Labは昨年12月、Sun、Microsoft、Googleがそれぞれ50万ドルを出資して立ち上げた。3社は向こう5年間で、RAD Labに750万ドルの資金を投入する計画だ。

 RAD Labによると、ラボの研究者たちは、ウォーターフォール型開発モデルに基づく伝統的なソフトウェアエンジニアリングに代わる手法の開発にフォーカスするという。従来のウォーターフォールモデルでは、システムのコンセプトから始まり、開発、評価/テスト、配備、運用といった順序で段階的に作業が進められる。

 パパドポラス氏によると、時期的なことについて言えば、オープンサービスのネットワークは3〜5年で普及する見込みだとしている。

 例えば、5〜10年前にシリコンバレーのサンドヒルロード(多数のベンチャーキャピタルが集まっている地域)を歩くと、だれもが「この分野のMicrosoftになるつもりだ」と自分たちを売り込んでいた、とパパドポラス氏は話す。「しかし今では、だれもが『この分野のGoogleになるつもりだ』と言っている。また、ビットの集合としてのソフトウェア開発を目指したビジネスプランは非常に少なくなってきた」

 一方、オープンサービス分野におけるSunの役割は、パパドポラス氏の言うところの「New Stack」を中心とするオープンコミュニティーを推進することだ。Sunはオープンサービスの普及を促進するために、Open Solaris、Solaris Enterprise System、Open Sparcなどで貢献する。またSun Grid製品は、スケーラブルなインフラを提供するという。

 パパドポラス氏によると、New Stackはオープンサービス開発のベースとなる環境だという。このスタックでは、スケーラブルなハードウェア(ストレージ、サーバ、ネットワーク)が最下層に位置する。その上には仮想化レイヤが置かれる。仮想化レイヤの上には、コンテナ(コアサービス)群がある。ここに含まれるのは、データベース、NAS(Network Attached Storage)、ディレクトリ、プロセスグリッド、アプリケーションサーバ、メッセージング、Webサーバ、ストリーミングなどである。

 これらのコンテナの上に、CRM(Customer Relationship Management)、ERP(Enterprise Resource Planning)、CAD、オークション、ゲーム、デスクトップなど何千ものサービスが配備される。そして最上層には、サービスネットワークのレイヤが置かれる。

 パパドポラス氏によると、仮想化レイヤよりも上の層でのイノベーションは、それよりも下の層でのイノベーションとは独立して起こり、サービスレベルの予測可能性の改善、配布/連携/管理の簡素化、統合ツールとサービスのオーケストレーションによる開発生産性の改善などが中心になるという。

 カリフォルニア州マリーナデルレイにあるLogicBlazeのウィンストン・ダマリロ執行会長によると、オープンサービスの開発には、複数の開発チームが連携する必要があるという。「サービス開発モデルは、従来型モデルとは非常に異なるようだ」とダマリロ氏は語る。

 「複数のコントリビューターが参加し、反復的な構築と持続的な開発/テストサイクルをサポートする開発モデルが必要とされる。またサービス開発モデルは、ソフトウェアの連携自体がその利用方法と内容を示すようにデザインされている」(同氏)

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