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» 2006年03月29日 10時30分 公開

Novell BrainShare 2006:2日目リポート (1/2)

BrainShareで私が見た限りでは、技術上の問題点はほとんどクリアされているか、その寸前にまで来ており、後はNovellのマーケティングとセールスの人間が実際に売り込めるかにすべてがかかっている。

[Joe-'Zonker'-Brockmeier,japan.linux.com]
SourceForge.JP Magazine

 ソルトレイクシティ――BrainShareは火曜日も引き続き開催され、そこにはNovellベンダー向けのトレーニングセッション、デモンストレーション、展示フロアーはもとより、BrainShareのスポンサーたちはディスコ風にアレンジされた終了後パーティーすらも用意していた。

 私が参加したのはこの火曜日が2日目であり最終日でもあったが、この日はNovellのカスタマーの感想を集め歩き、BrainShareの出席者に出展者たちが何を売り込もうとしていたのかを確かめるため、展示フロアをチェックすることに時間を費やした。まず私は、Novell GroupWise用のアドオンを多数提供しているGwavaのブースで数分間を過ごした。GroupWiseでは電子メール、カレンダー、インスタントメッセージングなどを使用できるが、Gwavaの製品を利用することで、アンチスパムとアンチウイルス、リポーティングおよびモニタリング機能など、企業ユーザーが必要とする機能を追加できる。

 話をした中でより興味を引いたベンダーの一つがFabric 7という企業で、ここはソフトウェアではなくハードウェア的手法による複数マシンへの分割が可能なAMD Opteronベースのシステムを販売している。例えば、8個のOpteron CPUを備えたQ80システムを4つのハードウェアパーティションに切り分けることで、4つのオペレーティングシステムを個別に実行できる。

 そのほかに私が時間をかけて話をしたのはScalixという企業で、ここはLinux用の電子メールとカレンダー機能を提供している。この企業がBrainShareで展示していたことは少々奇妙に感じられたが、それはScalixがGroupWiseと競合するように思えたからだ。それに対する展示員の説明は、確かにNovellと競合している部分もあるが、Novellの販売チームによると、GroupWiseでは機能が過剰すぎるような場合は、こちらが適しているケースもあるだろうとのことであった

 ベンダーホール前部の展示場でかなり目立っていたのがAMDとOracleであるが、そのほかにもHewlett-Packard、Dell、IBM、VMwareなど、おなじみの顔ぶれが揃っていた。逆の意味で目立っていたのがIntelの不在だった。同じくMicrosoftの姿も見えなかったが、これは別段驚くほどのことでもなく、今年はビルボードトラックを派遣する必要性を感じなかっただけのことだろう。

 ベンダー側から繰り返し聞かされたのは、参加者の“雰囲気”に関する感想で、つまりほかの展示会に比べて今回は、単に掘り出し物をみて回るだけの見物客というよりも、実際に商品を買う気のある客が多い、というものだった。例えば先のGwavaなどは、BrainShareの初日2日間で十分な数の契約を結ぶことができ、20万ドル以上かかったスポンサーシップパッケージの元を取ることができた、ということだ。

 実は、こうした参加者の雰囲気に対するベンダー側の満足度を裏づける、もう一つ別のバロメーターがある。たいていの展示会では、ブースに詰めているスタッフは、抜け目なくバッジのスキャンとサマリー攻勢を仕掛けてくるものだ。バッジのスキャンと言っても、スパムメールの送り先となる個人情報を盗もうというのが目的ではなく、彼らは、果たしてこのバッチをつり下げている人間は潜在的な販売先として有望で話しかけるだけの価値があるかを見極めようとしているのだが。そして、たいていの展示会では、マスコミ関係者を示す「Press」バッジを目ざとく見つけたブースのスタッフによる、ハイパーPRモードでの攻勢を仕掛けられるのが常であった。ところが今回のBrainShareにいたブースのスタッフたちは、どれも私を見込み客の1人と見なしていたようで、こちらから正体を明かして、彼らの商品を購入することはまずないだろうが、ひょっとしたら記事に取り上げるかもしれないと告げるまで、そうした態度は変わらなかったのだ。

 現在のNovellはLinuxデスクトップ製品であるSUSE Linux Enterprise Desktop(SLED)に積極的であるが、興味があるのは、来年のBrainShareにはSLEDに焦点を合わせたISVが参加しているだろうかという点だ。というのも、今回の展示会場に居合わせたNovellのパートナーのほとんどすべては、eDirectory、GroupWise、NetWareなど、Linux以外の製品に焦点を合わせていたからである。私が話し掛けたベンダーで、Novell Linux Desktopをメインとした製品を扱っていたブースは一つもなかった。

Market Startプログラム

 今回の展示会における出展者の大部分は、Novellの主催するMarket Startプログラムに参加していた。同プログラムに参加する企業には、Novellの販売ネットワークおよびマーケティングサポートを利用する権利が与えられ、また同社からは、Market Startプログラムの参加企業の製品を組み込んだトレーニングコースの導入を計画しているとのアナウンスがされている。

 同プログラムの参加ベンダーは、すべてオープンソースを主体とした製品ないしサービスを提供しているが、これらに期待されているのは、Novellの純正品ではカバーしきれないギャップを埋めることだ。例えば、NovellはVoice over IP(VoIP)ソリューションを用意していないが、Novacoastの提供するVoice RDというAsteriskベースの製品を用いることで、VoIPの迅速的な導入が行えるほか、NovellのeDirectoryおよびアイデンティティ管理ソフトウェアとの統合ができると考えられている。

 Market Startプログラムについてたずねたところ、私が意見を聞いた同プログラムの参加ベンダーはその全員が満足しているようであり、彼らの説明によると、 Novellからは良好なサポートが受けられており、新規のカスタマーを確保する点でも有利だとのことである。これは優れたアイデアであり、Novellにとっても、既存のNovellカスタマー以外に販売網を拡張できる可能性を持っている。

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