4月の月例パッチで不具合報告

マイクロソフトが4月12日に公開した月例パッチのうち幾つかに、一部の環境で特定のフォルダにアクセスできなくなるなどの不具合が報告されている。

» 2006年04月17日 20時09分 公開
[ITmedia]

 マイクロソフトは4月16日、12日に公開した月例パッチのうち「Windows エクスプローラの脆弱性により、リモートでコードが実行される(908531)(MS06-015)」などを適用すると、一部の環境で不具合が発生することを明らかにした。

 問題が確認されているのは、Hewlett-Packardが提供するファイルアップロードソフト「Share-to-Web」がインストールされているPCだ。Share-to-Webは、同社のプリンタ「HP PhotoSmart」「HP DeskJet」のほか、スキャナやデジタルカメラなどに同梱されている。

 マイクロソフトが明らかにした情報によると、Share-to-WebがインストールされているPCにMS06-015を適用すると、「マイ ドキュメント」や「マイ ピクチャ」といった特定のフォルダにアクセスできなくなったり、Officeアプリケーションでファイルを開けなくなるなど、Windowsの挙動に不具合が生じる。

 原因は、MS06-015に含まれている「VERCLSID.EXE」ファイルの動作が、Share-to-Webによって停止するため。マイクロソフトによると、問題を修正するには手動でレジストリを編集することになるという。

 また、Sunbelt Softwareのパーソナルファイアウォールソフト「Sunbelt Kerio Personal Firewall」がインストールされたPCでは、VERCLSID.EXEの実行に対し警告が表示される不具合が生じる可能性がある。この場合は、警告が表示されないようパーソナルファイアウォールの設定を変更することで対処可能だ。

 一方、別のパッチでも問題が報告されている。キヤノンが提供しているWebページ印刷用のツールバー「Canon Easy-WebPrint」がインストールされているWindows XP SP2の環境で「Windows XP用Internet Explorerの累積的なセキュリティ更新プログラム(KB912812)(MS06-013)」を適用すると、「印刷」や「プレビュー」を実行した際にスクリプトエラーが発生するケースが報告されているという。キヤノンでは対応策を調査中といい、それまでの間、ツールバーを用いずInternet Explorerの機能を用いて印刷を行うよう推奨している。

 MS06-013については、ActiveXコントロールの挙動に関する仕様が変更され、既存のWebアプリケーションの動作に不具合が生じる可能性が指摘されていた

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