「さあゲームチェンジだ」EMC WorldでトゥッチCEO(1/2 ページ)

米ボストンで開催された「EMC World 2006」で、米EMCのジョー・トゥッチCEOは「ゲームチェンジャーになる」と話した。45億ドルを投じてきたソフトウェア技術の一部が開花を始める。

» 2006年04月25日 11時48分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 米EMCは米国時間4月24日、ボストンで「EMC World 2006」を開催した。5000人を超えるパートナーや顧客が集まる中、ジョー・トゥッチCEOは45億ドルに及ぶ買収で得た技術を武器に「ゲームチェンジャー」になると話した。同社がゲームの流れを変えようというのは、仮想化とリソース管理の分野。情報ライフサイクル管理(ILM)の実現に向け強化してきたソフトウェアを使ってITインフラにおける存在感を高める。

 米EMCは、ハイエンドストレージシステム「Symmetrix」などで知られるストレージ専業ベンダー。2003年からストレージハードウェアだけでなく、ソフトウェアへの投資を積極化。2001年以降ソフトウェア企業買収に45億ドルを費やしてきた。バックアップソフトのLegato、コンテンツ管理ソフトのDocumentum、サーバ仮想化ソフトのVMwareをはじめその数は10社を超えている。これにより、ストレージベンダーから情報インフラを管理するベンダーへと変化を進めている。

仮想化とリソース管理を変えるEMC

 「さあ、ゲームチェンジだ」――ジョー・トゥッチCEOは今後3年間でEMCが現在のITインフラの状況を変えるという。ILM戦略の下に強化してきたソフトウェア技術の中でも、特にインフラのリソースを柔軟にする仮想化とリソース管理ソフトへの投資が具体的なソリューションとして開花し、今後数年、新たに攻勢をかけていくエリアとなるようだ。

 ジョー・トゥッチCEO 米EMCのジョー・トゥッチCEO

 「x86サーバを仮想化するVMwareは6億ドル以上のビジネスとなっている。また、SANにはInvistaを、IPストレージにはRainfinityという3つの仮想化技術がある。これでゲームを変えていこう。そしてもう1つ、SMARTSによるリソース管理だ」とトゥッチCEO。

 SMARTSは、イベントベースではなくデバイスの振る舞いを理解しての管理を可能にするモデルベースの技術を搭載ソフトウェア。2004年の末に買収した技術だ。もともとネットワーク管理ソフトとして問題をピンポイントで特定する機能を備えていたが、ストレージにも適用し、ITインフラ全体を一貫したモデルベースの管理を可能にする。

 米EMCは同日、これを具現化する製品として「EMC SMARTS Storage Insight for Availability/Application Discovery Manager」の2製品を発表しており、アプリケーションとインフラの依存関係を自動的にマップ化し、複雑化したITのコンフィグレーション変更などを可能にしている。500種以上のアプリケーションに対応し、導入が容易なのも特徴という

 「このような管理のしやすさと仮想化環境が市場の流れを変える」(トゥッチCEO)。

 また同氏は「40億ドルの買収を行ってきたが、まだ満足していない」とも話し、さらなる成長に向け買収戦略を継続していく方針だ。その候補として挙げたのは「ILMの向上」「仮想化」「モデルベースのリソース管理」「情報セキュリティ」「インフォメーショングリッド」の5分野。「これらはILMにインテリジェントをもたらすものだ」と言い、買収戦略にぶれがないことをアピールした。

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