Wikiは時間のムダだ(1/2 ページ)

Wikiがいかに素晴らしいかをやたらと聞かされるが、Wikiは一種のグループウェアにすぎない――素晴らしいアイデアだが、ほとんどの人は使わない。

» 2006年05月26日 17時13分 公開
[Steven J. Vaughan-Nichols,eWEEK]
eWEEK

 Wikiがいかに素晴らしいか、いかにして新しく創造的な方法で協力できるようにしてくれるか、いかにして集合知を活用できるか――そんなことばかり聞かされている。なんとくだらないことだ。

 Wikiは、人々が有用な成果を生む手助けをするために作られた、そして結局ほとんどの人にとってそれほど便利ではないたくさんのツールの1つにすぎない。それを認めたまえ。

 そう、わたしはWikipediaのことは全部知っている。また、その精度には深い疑問を持っている。どうしてWikipediaが信頼に値しないかについては、ニコラス・カー氏の方がわたしよりもうまく説明している。

 それはそうと、要点に入ろう。Wikipediaはずっと前から、誰でも書き込んだり編集できる真の「Wiki」ではなかった。Wikipediaの管理者は「荒らし」を防ぐために、一部の項目を新規の投稿希望者から「半保護」にしなければならないと決めた。

 だから今Wikipediaを見れば、ディック・チェイニーの経歴など一部の項目で「新規あるいは未登録ユーザーによるこの項目またはプロジェクトページの編集は現在停止されております」というメッセージを目にするだろう。

 だがWikipedia創設者のジミー・ウェールズ氏は5月21日に、「半保護の項目について、半保護であることを明記しなければならないという要件を撤廃する」ことを提案した。

 だったら、Wikipediaと従来の編集出版物との正確な違いは何なのだろうか?

 要は、Wikiは一種のグループウェアにすぎないということだ。それだけだ。

 Wikiがほかと違う点はどこだろうか? ほとんどの人は、「社内の人だけでなく、ベンダーや顧客ともつながることができる」プログラムだという点で意見が一致するだろう。組織の境界や技術の違いに左右されないチームと協力することで、作業はもっとスムーズに進む。

 そうだろうか? いや、間違っている。

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