デル、Dell|EMCストレージラインを一新

デルが4Gbpsの新しいアーキテクチャーを採用した「Dell|EMC CX3 UltraScaleシリーズ」を発表し、ファイバーチャネルストレージのラインアップを一新した。

» 2006年05月29日 19時01分 公開
[ITmedia]

 デルは5月29日、ファイバーチャネルストレージのラインアップを一新する「Dell|EMC CX3 UltraScaleシリーズ」を発表した。同社では、4Gbpsの新しいアーキテクチャーを採用した「第3世代」として位置付け、日本版SOX法対応や災害対策、個人情報保護法対策など、顧客企業の多様化するストレージへのニーズにこたえていくとしている。

 CX3シリーズは、4Gbpsのファイバーチャネル接続をホストからスイッチ、ドライブに至るまでエンドツーエンドで実現する新しいアーキテクチャー「UltraScale」を採用し、ストレージ容量も従来シリーズの約2倍、239Tバイトまで拡張できる。CX3シリーズと接続するDellサーバには、ホスト・バス・アダプタを工場出荷時に装着することでシステム稼働までの時間短縮を図る無償サービスも提供するという。

 デルは2002年、Dell|EMCブランドを立ち上げ、ファイバーチャネルストレージであるCXシリーズを販売開始しているが、そうした既存資産の継承も重視している。新しいCX3シリーズ内でのアップグレードパスはもちろん、既存のCXシリーズからのアップグレードパスも用意する。また、CX3シリーズでは、異なる種類のディスク、例えば、既存の2Gbpsのディスクも1つの筐体で混在させることができるため、データディスク情報を維持したままのアップグレードも可能となっている。

 同社の技術コンサルティング部門「デル・プロフェッショナル・サービス」(DPS)が窓口となり、調査・分析、移行計画の立案から導入、保守に至るまで、顧客企業を支援するのもCX3シリーズの大きな付加価値となっている。3年間のオンサイト保守サービスとパーツ保証、24時間365日の電話によるテクニカルサポート、障害時の4時間以内の復旧対応といった「ゴールドサポート」の提供に加え、デルのストレージ技術者が定期的に訪問し、ストレージシステムの診断を実施する「Dell|EMCヘルスチェックサービス」も提供される。

 エンタープライズマーケティング本部の桜田仁隆本部長は、「CX3シリーズは第3世代製品となり、基幹システムも担えるようになった。ストレージが止まれば、顧客企業の業務も止まってしまう。性能や拡張性だけでなく、信頼性も不可欠だ」と話す。

 CX3シリーズは、中小企業や部門の小規模データベース/アプリケーション向けのCX3-20、中規模データベース/システム向けのCX3-40、中規模から大規模のシステムおよび基幹業務システム向けのCX3-80の3モデルが用意され、CX3-20の最小構成価格は528万2760円から。

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