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» 2006年06月14日 18時04分 公開

F5 Networks、専用サイトを通じてデベロッパー向けの取り組みも強化

米F5 Networksのマーケティング担当上級副社長、ダン・マット氏が来日。ネットワーク担当者だけでなく開発者やアプリケーション担当者向けに情報を提供していくとした。

[高橋睦美,ITmedia]

 米F5 Networksのマーケティング担当上級副社長、ダン・マット氏が先日来日し、同社のマーケティング戦略について語った。「アプリケーションをよりセキュアに、確実に、高いパフォーマンスで配信する」という同社のコンセプトを、従来同社の主な顧客だったネットワーク担当者だけでなく、アプリケーション担当者や開発者、さらには経営層にも伝えていきたいと同氏は言う。

 その取り組みの1つとして同社は、開発者向けに技術情報やツールなどを提供するWebサイト「F5 DevCentral」を開設している。すでに約8000ユーザーが登録しており、うち日本からの登録は3番目に多い。オープン以来、四半期ごとに20%のペースで登録者が増加しているという。

 「開発者はマーケティング担当者の言うことは信じない。彼らが信用するのは実例やコード、ツール類だ」(マット氏)

 例えばF5 Networksでは、「TMOS」という専用OSを各製品の基盤としており、これに独自の言語「iRules」で記述したポリシーを適用することで、トラフィック管理や制御など、さまざまな機能を実現できる。F5 DevCentralでは、このiRulesのサンプルやヘルプ、ツールを必要に応じて提供することで、顧客の問題解決を支援していくという。

 「ある顧客では実際に、DevCentralに投稿されたiRulesの実例に基づいてチューニングを加え、アンチスパム機能を実装した。新たに別の装置を導入せずに済んだため、50万ドルあまりを節約できた」とマット氏は述べ、DevCentralを通じて情報の共有と公開、学習というサイクルがうまく回り始めているとした。

ダン・マット氏 米F5 Networksのマーケティング上級副社長、ダン・マット氏

 マット氏は、ここ数年の企業の状況を見ていると「アプリケーション担当者とネットワーク担当者が別々の世界にいて、互いにほとんど話し合っていないことが課題だ」と言う。

 たとえばレスポンスの低下など、アプリケーション運用に何らかの問題が生じた場合、解決に向けたアプローチはばらばらだ。ネットワーク担当者は、それぞれの問題に応じて新しいコンポーネントを持ってきて解決を試みる。一方アプリケーション担当者は、新たな機能要件定義から始めて修正を試みる。しかも互いの対話がないことから、お互いに「アプリケーションが悪い」「ネットワークが問題を起こしてばかり」とぶつぶつ文句を言い合うことになる。

 F5 Networksでは、主力製品の「BIG-IP」やWAN最適化アプライアンスの「WANJet」といった製品を通じて、アプリケーションに「インテリジェンス」を、ネットワークには「スピード」を同時に提供することで、どちらのチームにもよりよいソリューションを提供していきたいとマット氏は述べた。

 なおマット氏によると、中にはネットワークとアプリケーション、各担当者の連携がうまくいっている企業もある。そうした企業では、各担当者がすぐ隣り合って仕事を進め、「こんなアプリケーションを作りたいんだけれど、どうだろう」「そのアプリならば、認証などの機能が必要では?」と会話を交わし、どんなサービスが必要なのかを確認しながら開発を進めていくことで、全体のコスト削減も実現しているという。

 F5 Networksではさらに、企業経営層に対し、アプリケーションとネットワークの連携により、市場にリリースする時間の短縮化による収入の増加とコスト節約といったメリットが生まれる点をアピールしていく方針だ。テクノロジ志向、品質志向の高い日本市場に対しても、サポートやリソースの投資を継続的に行っていくとした。

 「強力なテクノロジ、OracleやIBM、BEA Systemsといったアプリケーションベンダーとのパートナーシップ、さらにうまく機能しているコミュニティを組み合わせることで、Ciscoをはじめとする大手企業にも負けないソリューションを提供し、高速かつセキュアで信頼できるアプリケーション配信を実現していく」(同氏)

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