認証ベースのミドルウェアに照準を合わせるSun(2/2 ページ)

» 2006年07月03日 15時32分 公開
[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK
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 グリーン氏は、Sun社内での変化にも喜んでいる。同氏は2004年3月に同社を去り、エンタープライズインフラソフトウェアを専門とする新興企業のCassattに入社した。

 グリーン氏によると、Sunは以前と比べると非常に積極的な意思決定ポリシーを持っているという。「また、創造的に思考し、それに基づいて迅速に行動する能力は非常に素晴らしく、わたしが予想していた以上だ。わたしが復帰した理由の1つもそこにある」と同氏は話す。

 さらに同氏によると、ソフトウェア/システム/サービス/ストレージ企業であることに対する社内の見方は、以前よりもはるかにバランスが取れており、自社の技術/製品ポートフォリオに関する見方も非常に進歩的なものになったという。

 「それを証明する多くの証拠がもうすぐ現れる。約1カ月後には、ストレージの在り方の変革につながる画期的な製品が登場するだろう」(グリーン氏)

 さらに同氏は、物議を醸したSunのオープンソース責任者、サイモン・フィプス氏の発言を弁護した。これは、6月28日にロンドンで開催されたOpen Source Business Conferenceにおいて同氏が行ったとされるコメントで、「オープンソースが普及するためには、オープンソースは無償であるという考え方をやめ、資本主義に結び付いたものとして考えるべきだ」と述べたと伝えられている。

 フィプス氏は自己利益という考え方も提唱し、将来を切り開くのは、協力関係、そして自らにとって最終的に価値があるものを保持する組織だという。

 「業界を見渡せば、これはすべて真実だ。自己利益の具体例はたくさんある。Red Hatもそうだ。JBossのマーク・フルーリ氏も『オープンソースはわたしが利用するビジネスモデルだ』と言い切っている。彼はオープンソースを柱とした企業を立ち上げ、売却した」とグリーン氏は話す。

 同氏によると、問題は「自己利益」という表現にはマイナスイメージがあることだという。

 「では、Sunはコミュニティーのダイナミクスと価値と利益を支持しているのかといえば、もちろんそうだ。われわれは20年間以上にわたり、オープンソースのコミュニティー的側面への貢献に力を入れてきた」とグリーン氏は話す。

 「しかしその一方で、当社は企業でもあるが、われわれは両方の立場に立つことができると考えている。われわれの行動がそれを示している」(同氏)

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