ソフォス、障害をプロアクティブに知らせるメールセキュリティアプライアンス

ソフォスは、同社初のメールセキュリティアプライアンス「ES4000」を発表した。管理性を高めている点が最大の特徴だ。

» 2006年07月04日 16時43分 公開
[ITmedia]

 ソフォスは7月4日、同社として初のアプライアンス型メールセキュリティ製品「ES4000」を発表した。従業員数5000名程度までの中〜大規模企業を対象に販売していく。

 ES4000は、FreeBSDをベースとした1Uサイズのアプライアンス製品だ。企業ゲートウェイに設置され、電子メール経由で侵入を試みるウイルスやスパイウェア、スパムメールなどをブロックする。また、やり取りしたメールを証拠として確保するメッセージフォレンジック機能も搭載している。

 新たなマルウェアやスパムをブロックするため、SophosLabsから最新のアップデートが提供され、自動的に適用される仕組みだ。また、独自の「Genotype」テクノロジによって、シグネチャがまだない新たな亜種やスパムを検知することも可能だ。さらに、パフォーマンスを落とすことなくスパムメールに対処するレピュテーションベースのテクノロジもサポートするという。

 また、メールの処理状況をはじめとする統計情報やウイルス/スパムのブロック数を示すカウンタ、最も多いウイルスなどを表示するWebベースのコンソールが提供される。

ダッシュボード メールの処理状況や検知したウイルス/スパム数などを示すダッシュボード。3クリック以内ですべての機能を利用できるという

 ES4000の最大の特徴は、ソフォス自身が提供するリモート監視サービス「ハートビートモニタリング」を通じて、機器の障害や不具合に迅速に対応できること。本体には、電源やハードウェアの状況からメモリ使用率、メールの送受信状況など40種類のパラメータを把握するセンサーが搭載されており、異常を検知すると、ソフォス側から能動的に通知し、対処する仕組みだ。

 「ハードウェアの情報だけでなく、Active Directoryとの同期状況や設定変更による不整合の発生など、運用上重要な項目をまとめて監視できる」(ソフォスの営業企画本部長、牛込秀樹氏)。

 必要に応じて、RT-SSH経由でソフォスのエンジニアによるオンデマンドのサポートを受けることが可能なほか、設定などの自動バックアップ機能も搭載。これにより管理負荷の大幅な軽減を図っているという。英SophosのCEO、スティーブ・マンフォード氏は「最も使いやすい製品にフォーカスした」とし、「Managed Applianceの基準となる製品に仕上がった」と述べた。

 ES4000の価格は、1000ユーザー/3年間の利用で526万5000円など。今後アプライアンス製品の拡充を続け、年内により小型のモデルを追加するほか、Webセキュリティやインスタントメッセンジャーのセキュリティに特化した製品などが予定されているという。ただし、ファイアウォール/VPN機能を統合した、いわゆるUTM市場に進出する計画はないという。

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