国内セキュリティ市場は軒並み二けた成長、IDC Japanが予測

IDC Japanは、国内のセキュリティソフトウェア/アプライアンス/サービス市場はいずれも他のIT製品やサービス市場に比べ急速に拡大したとのレポートを公表した。

» 2006年07月11日 17時25分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは7月11日、国内セキュリティソフトウェア市場は、前年比21.9%増の1324億円に達するとの予測を発表した(関連記事)。企業の社会的責任がさらに重視されると考えられることから、今後も引き続き高い成長率を維持すると見込まれるという。

 同社の調査によると、2005年の国内セキュリティ市場は他の分野のIT製品/サービス市場と比較して急速に拡大した。セキュリティソフトウェア市場は1324億円に達したほか、セキュリティアプライアンス市場は前年比28%増の260億円、セキュリティサービス市場は前年比15.2%増の4172億円に達したという。

 IDC Japanのセキュリティリサーチマネージャー、塚本卓郎氏はリリースの中で、「企業の情報セキュリティ対策の導入は、情報セキュリティ被害の拡大防止、情報漏洩対策、コンプライアンス強化政策として、2004年から急速に進んでいる」と指摘。2006年以降、市場の成長率は若干低下するが、大企業の代わりに、これまで立ち後れてきた中小企業のセキュリティ対策需要に期待できるとしている。

 分野別に見ると、セキュリティソフトウェアについては、複雑化する情報セキュリティ脅威への対策と情報保護/管理に関わる法規制の強化という2つの大きな要因に支えられ、今後も伸びが期待されるという。ただし長期的には、ソフトウェアからアプライアンス/セキュリティサービスへの移行などが起こることから成長は緩やかになり、2005年から2010年にかけての年平均成長率は11.2%と見込まれるという。また同時期、中小企業向けのセキュリティソリューションとして普及する可能性が高いセキュリティアプライアンスは15.2%、中堅、中小企業の投資が増加すると見込まれるセキュリティサービス市場は16.6%の年平均成長率と予測されるという。

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