SteelEye LifeKeeper for Windows(その2)最新ソフトウェア 今月の差分情報(1/2 ページ)

今回は、前回に続いてLifeKeeperのバージョンアップ点を見ていこう。最も大きな機能強化はデータレプリケーション機能のパフォーマンスアップだ。ネットワークを利用してデータをコピーするこの昨日は、有広帯域幅を活用することで、大幅にコピーにかかる時間を短縮している。

» 2006年07月13日 08時00分 公開
[敦賀松太郎,PR/ITmedia]

Point 1:データレプリケーションのパフォーマンスが向上

HA クラスタは通常、データの整合性を確実に保持するために、SANまたはSCSI共有ストレージを利用して構築する。しかし、共有ストレージシステムはコストがかかるため、LifeKeeperではクラスタ構成のそれぞれのディスクのデータを同期するデータレプリケーションをサポートしている。今回のバージョンアップでは、こうしたデータレプリケーションのパフォーマンスが大幅に向上した点が最大の強化ポイントだ。

差分1:有効帯域幅の90% まで活用可能

 LifeKeeper v5.2では、データレプリケーションにおいてネットワークの有効帯域幅の90%まで活用可能になっている。これにより、パフォーマンスが大幅に向上した。Windows版では同期データレプリケーションだけでなく、非同期データレプリケーションもサポートしているが、いずれの場合も劇的に高速化している。

 例えば、10Mbpsの帯域幅のLAN環境のスループットでは、v5.2は約1.5倍高速化。100Mbpsの帯域幅では、v5.2は約2.5倍もの高速化を実現した。

 また、WAN 環境では、レイテンシ(データのリクエストがあってから実際に転送されるまでの遅延時間)にかかわらず、帯域幅の約90%のパフォーマンスを実現している。例えば、レイテンシが85ミリ秒の場合にv5.0とv5.2を相対的に比較すると、T1(1.5Mbps)では約2.3倍、D3(45Mbps)では実に20倍近く高速化したことになる。

 こうしたパフォーマンスの改善により、LifeKeeperv5.2は特にWAN環境におけるディザスタリカバリシステムを構築するための最適なソリューションになったといえる。

グラフ1 LAN 環境のスループット
グラフ2 1.5Mbps(T1)WAN 環境のスループット
グラフ3 45Mbps(D3)WAN 環境のスループット
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