BI市場で3年後に15%のシェアを獲得する――米Actuateの日本法人

米Actuateの日本法人、アクチュエイト ジャパンは7月12日、都内で記者発表会を行い、主力製品であるActuateのリニューアル版として「Actuate 9」の提供を開始すると発表した。

» 2006年07月13日 20時09分 公開
[怒賀新也,ITmedia]

 レポーティングソフトウェアを提供する米Actuateの日本法人、アクチュエイト ジャパンは7月12日、都内で記者発表会を行い、主力製品であるActuateのリニューアル版として「Actuate 9」の提供を開始すると発表した。

 新製品は、オープンソースの統合開発環境であるEclipseを基盤にした「BIRT(Business Intelligence and Reporting Tools)」とAJAX(Asynchronous JavaScript + XML)を統合することによって、大企業向けのイメージが強かったビジネスインテリジェンス(BI)を、BIRTで構成する小規模な環境にも適用できるとアピールしている。

 同社の吉川浩司社長は冒頭、「われわれは世界での知名度は高いものの、日本ではあまり知られていないのが現状だ。マーケティングを強化して3年後には日本のBI市場でのシェアを15%に引き上げたい」と意気込みを見せた。

吉川浩司社長

 従来のレポーティングツールについて同社は、レポート作成者のスキルに最適化させることによってほかのユーザーが利用しづらくなるサイロ化の問題、デザインが共有されないことなどの問題があったと指摘する。その問題を解決するべく、ユーザーごとのスキルに見合った環境の提供、EclipseやJava、XML、AJAXといったオープン技術の採用、デザインの共有を重視したアーキテクチャの実装を図った。

 Actuate 9の製品構成は、プラットフォーム層から順に、クラスターリングやデータ統合などの基盤機能を提供する「iServer」、Excelシートベースの読み込みや集計、チャート生成を行う「e.Spreadsheet」、BIRTなどで作成したレポートやスプレッドシートなどのポートレットを提供する「iPortal」、AJAXの実装によりWebブラウザだけで直感的なレポーティングの作成が可能になった「BusinessReport Studio」の4つに分けられる。

 BIRTがベースになるため、異なるユーザーレポートの共有、加工、再利用といった連携が可能になることが特徴となっている。

 新製品の日本語版は秋に提供を開始される予定。金融業界を中心に、パートナー企業を通じて30社への導入を目指すとしている。

来日した米Actuateのマーク・コギンズ氏は「米国の主要銀行がActuateを活用している」と話した

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