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» 2006年07月14日 08時00分 公開

想像をはるかに超える利用者のマメさ新たな情報手段「ブログ/SNS」の現状とこれから 第2回(2/2 ページ)

[成川泰教(NEC総研),アイティセレクト]
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 グラフを見る限り、やはり全体的に見れば極めて幅広い内容で、特に突出したテーマは見当たらない。ブログ本来の意味であるところの「面白いと感じたウェブサイトの情報」についてもさほど多くはなく、むしろ「世の中で話題になっているニュース」のように、総じて日常生活や従来のメディアとの関係が深いように思える。とりわけSNSの日記においてその傾向は強い。例えば、どちらかといえば主体的・能動的なコンテンツと考えられる「自分の趣味について」をあげた人は、ブログでは比較的多いが、SNSでは少ない。逆に、日常生活でのプライベートなトピックとしての性格が強い「グルメ情報」をあげた人は、SNSで多くなっている。34歳以下の女性でSNSのみを利用している人では、実に6割がグルメに関する話題をよく取り上げていると回答している。

活発に利用されるコメント

 新しいメディアのもう1つの特徴として、利用者間の情報交換を促進し、相互のつながりを形成できる一面がある。これは従来のメディアにはない、インターネットならではのものだ。

 ブログではコメントやトラックバック、SNSには日記へのコメントや友人の登録リスト、コミュニティなどの機能が、そのための道具として用意されている。ここでは、コメント機能についての結果を見てみることにしよう。

 自身が書いたエントリー1件あたりにつくコメント数の平均は、「コンスタントに1件以上のコメントがつく」という人が全体の6割を占め、「ほとんどつかない」という回答は同2割以下だった。もちろん、自分でつけたものやスパム的なものは除いてあるが、自由回答欄ではスパムコメントに対する不満はかなり多く見られた。コメントに対する返答については、全体の4分の3以上の人が行っている。このことから、他人のブログに対してコメントすることも、かなりの割合の人が日常的に行っていることが分かった。参考までにトラックバックについて触れると、コメントほど利用は活発ではないようだった。

 SNSの日記に対するコメントに至っては、さらに活発な利用状況が見られる。1つの日記に対して「5件以上のコメントがつく」とする人は全体の3割以上、コメントに対する返答や他人の日記へのコメントなども、ブログの場合に比較してわずかではあるが高い利用状況を見て取ることができる。特に34歳以下の女性での利用が際立っている。コミュニティへの参加状況についても同様の傾向が見られ、女性特有の人間関係を維持・運営する上で、SNSが積極的に利用されている様を見ることができる。

 デジタルならではの仕組みとして、ログデータや足跡など自分に対するアクセスの記録を知ることができるわけだが、そうしたデータに日ごろから気を配っているという人は、いずれのサービスでも8割前後を占めており、他人からのアクセスに対する関心の高さを物語っている(「月刊アイティセレクト」掲載中の好評連載「新世紀情報社会の春秋 第三回」より。ウェブ用に再編集した)。

成川泰教(なりかわ・やすのり)

株式会社NEC総研 調査グループチーフアナリスト

1964年和歌山県生まれ。88年NEC入社。経営企画部門を中心にさまざまな業務に従事し、2004年より現職。デバイスからソフトウェア、サービスに至る幅広いIT市場動向の分析を手がけている。趣味は音楽、インターネット、散歩。


※1 調査結果は6月15日、「ブログ・SNS利用者の実像〜人々は何を求めているのか〜」として発売された。下記サイト参照。

※2 Consumer Generated Mediaの略。ブログやSNSをはじめとする、主にインターネットを中心としたメディアにおける、生活者によって発信される内容やそうした行為の総称。同時にそれらが、政治思想などに対する世論形成に影響したり、商品の購買行動に影響するまでになっている、最近の社会状況も含んでいる。

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