「NGN」にかけるNEC、戦略製品第1弾を発表

NECはNGN戦略に基づく基盤製品の第1弾として、メインフレーム並みに堅牢性を高めた「Montecito」搭載サーバなどを発表した。

» 2006年07月18日 20時33分 公開
[ITmedia]

 NECは7月18日、次世代ネットワーク(NGN:Next Generation Network)戦略に基づく基盤製品の第1弾として、メインフレーム並みに堅牢性を高めたItaniumサーバなどを発表した。同社はNGNを成長戦略の柱に据えており、サーバ分野で現在5000億円規模の売上高を2けた成長させるのが目標だ(関連記事参照)

photo 新製品を発表する矢野社長

 新製品は、開発コードネームで「Montecito」と呼ばれるデュアルコアItanium 2を搭載した基幹システム向け統合サーバ「NX7700iシリーズ」と、ブレードサーバシステム「SIGMABLADE」。

 NX7700iは、新プロセッサと独自チップセットを搭載し、同社の従来機種比で最大2.2倍の性能向上とメインフレームレベルの稼働率・堅牢性を実現した。SIGMABLADEは、ブレードサーバとネットワークに加え、ストレージまで統合できるのが特徴。I/Oの接続構成を容易に変更できる仮想化機構を業界で初めて搭載した。

 新製品は、新たに定めたIT基盤ビジョン「REAL IT PLATFORM」の第1弾製品となる。同ビジョンに基づき今後3年間の製品ロードマップを策定し、顧客企業がロードマップに合わせてIT投資計画を最適化できるようにした。

 NGNは、固定電話と携帯電話を連携させたFMC(Fixed Mobile Convergence)や本格的なマルチメディア配信など、次世代サービスの基盤となるIPベースのネットワーク。NECはiモード基幹システムなどを構築した実績を武器に、レガシーシステムからの置き換えを進めている通信事業者などに新プラットフォームを売り込んでいく。

 ただ、IBMやSunら大手がひしめく世界市場ではNECの存在は大きくない。矢野社長は「特徴のある製品で売っていき、『安心』や『快適』など、従来とひと味違ったところで新しいニーズを先取りしていく。他社と戦っていける部分はあるはずで、2けた成長の可能性は大いにある」と話している。

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