まとめればいろいろお得――統合セキュリティアプライアンスのメリットとは?ネットワーク/セキュリティ アプライアンス導入計画(2/2 ページ)

» 2006年08月08日 08時00分 公開
[ITmedia]
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メリット4:メンテナンスの自動化

 統合型セキュリティアプライアンスの多くは、管理作業の簡素化とセキュリティ対策の確実性を実現するために、各種メンテナンス作業を自動化する機能を備えている。

 セキュリティに関する脅威は、日々新しいものが発生している。そのために、アプライアンスの機能は、逐次アップデートしなければならない。例えば、新しい通信方式を採用したピアツーピア型ファイル共有ソフトウェアなどが出現した場合、それに対応するためにはアプライアンスのファームウェアをアップデートする必要がある。もちろん、新種のウイルスに対応するウイルスパターン、日々増え続けるスパムの送信サーバリスト、コンテンツフィルタリングに欠かせないURLリストなども、最新のファイルに更新する必要がある。

 統合型セキュリティアプライアンスの自動メンテナンス機能は、保守作業の負担を軽減する大きなメリットと言える。

メリット5:VPNの構築

 ほとんどの統合型セキュリティアプライアンスには、公衆回線を利用してプライベートネットワークを構築するVPN機能が搭載されている。VPNの普及には統合型セキュリティアプライアンスが大きな役割を果たしている。

 VPNが登場する以前、遠隔地の拠点同士のネットワークを接続するために、専用線接続、あるいはリモートアクセスが利用されてきた。専用線は、ネットワーク間を文字通り専用の回線でつなぐものだが、導入および運用コストが非常に高い。リモートアクセスは、電話回線やPHSなどを利用し、ダイヤルアップで社内ネットワークに接続するものだが、こちらもかなりの通信費用がかかる。

 こうしたコスト面の課題を解決するのが、VPNである。特にADSLやFTTHなどのインターネット回線を利用するインターネットVPNは、極めて安価なコストでプライベートネットワークを構築できる。

 インターネットのような信頼されないネットワークを利用するVPNを構築するには、通信の暗号化/復号を含めたセキュリティ機能は欠かせないが、統合型セキュリティアプライアンスはそれが得意分野である。より安全でセキュアなVPNを安価に構築できるのは、統合型セキュリティアプライアンスを導入する大きなメリットの一つと言える。

統合型セキュリティアプライアンスによるインターネットVPNの構築例
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