シニア世代に魅せるブログ、活性化へ

団塊世代の退職を目前に控え、各企業のシニア世代に対する新サービス提供の動きが目立ってきている。

» 2006年09月14日 10時29分 公開
[ITmedia]

 最近では、団塊世代の退職を目前に控え、各企業のシニア世代に対する新サービス提供の動きが目立ってきている。

 中でも、コミュニケーションツールとして利用者を増やしているブログも、企業の情報インフラ整備などによって団塊・シニア世代へも広がりを見せているのだ。

 企業福利厚生の総合アウトソーシングを手掛けるリログループ傘下のリロクラブは9月10日、スローネットと業務提携を行ったことを発表。この提携により、リロクラブが運営している、団塊世代の現役社員・退職者向け退職準備プログラム「ふろむな倶楽部and」の会員向けに、スローネットが運営するシニア向けコミュニティサイト「スローネット」のブログサービスが利用できるようになった。

 スローネットは、趣味や暮らしに役立つ情報の発信や会員間の趣味を披露するコミュニケーションの場の提供など、約6万人の会員へのサービス提供を展開。今回の業務提携で、「ふろむな倶楽部and」会員がスローネットのサービスを利用することで、企業を越えた社員および退職者の交流の活性化や、趣味を通じた仲間探し、情報交換ができるようになるという。

 リロクラブは、定期的に開催する「年金資金運用」「生きがい発見」などのセミナーや、退職プログラムである「ふろむな倶楽部and」、退職後の余暇創造プログラム「ふろむな倶楽部next」を提供することで、企業に代わって退職者の支援事業を展開し、退職後も豊かで充実したシニアライフを送れるようさまざまなサービスを提供していくという。

 また、「50,60はハナタレ小僧」をキーワードにしたアクティブシニアのコミュニティを運営する「小僧com」は9月7日、「小僧コミュニティSNS」の本格運営を9月15日より開始すると発表した。2月に開設された「小僧com」は、人生というゲームの後半戦を楽しく賢く豊かに過ごしたいと考えているアクティブシニア(小僧)たちと、そんな小僧に憧れる30代、40代のエグゼクティブやプロフェッショナルが集う会員制コミュニティー。6月14日にサービスサイトをオープンし、無料の小僧会員及び有料の小僧プレミア会員に向けてサービスを提案している。今回、「小僧SNS」を本格稼働することにより、会員同士のコミュニケーションの活性化を促す狙いがある。

 これらシニア向けのインターネットサービスでは、各種セミナーやイベントなどネットにとどまらず、リアルな場での交流も積極的に行なわれる点が特徴といえる。これらの要素を盛り込みながら、若い世代が多数を占めるネットサービスに、いかにシニア世代を取り込めるのか、今後の動向が注目される。

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