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» 2006年09月14日 19時02分 公開

SAP、MySAP ERPの安定化に向けたロードマップを約束 (1/2)

ここ1年間でSAPはさまざまな技術を投入してきた。MySAP ERP 2005へのアップグレード意向は滞っているものの同社は問題視していない。ユーザーはイノベーションにさまざまな可能性を垣間見る。

[Renee Boucher Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 9月12日から15日に渡ってラスベガスで開催中の2006年の年次「TechEd」カンファレンスの来場者が手にした大きな収穫は、SAPが今後5年間に渡り、自社の次世代ERP(Enterprise Resource Planning)スイートの「安定化」を目指すというニュースである。

 去る5月に発表された「MySAP ERP 2005」スイートに対する今後のアップグレードはすべて、実装するかどうかをユーザーが選択できる機能強化パッケージという形態で提供される。これらのアップグレードは、コアとなるMySAP ERPプラットフォーム(SAPは現在、これを「Business Process Platform」と呼んでいる)には影響しない。

 SAPでアプリケーション開発の責任者を務めるシャイ・アガシ氏によると、顧客企業のバックボーンの安定性を維持しながらイノベーションを実現することが目標だという。

 機能強化パッケージは、コアとなるMySAPプラットフォーム上に配備される個別業務用リリースとして提供され、新しい複合型アプリケーションやサービス、機能アップグレードなどが含まれる。これらのパッケージは、出張管理や購買といった特定業務別に用意され、それらを追加するかどうかはユーザーが選択することができる。

 アガシ氏によると、SAPは四半期ごとに1つ、ないし2つのパッケージをリリースする見込みであり、5年後の時点でユーザーはこれらのパッケージを一括入手ができるようになるという。テストやアップグレードに伴う煩雑さを軽減するために、SAPでは自社のSwitch Frameworkに似たテストフレームワークを開発中であり、これは個々の機能強化パッケージと合わせて提供される予定だ。

 「20種類ものパッケージを追加するとなれば、テストやアップグレードで苦労するだろうが、2〜3種類のパッケージを追加し、後は次のメジャーリリースでアップグレードするというのであれば、問題にならないだろう」とアガシ氏は話す。

 安定したアプリケーションスイートを目指すという路線は、MySAP ERP 2005へのアップグレード(場合によってはマイグレーションに近いこともある)が当面の確実な選択であり、次のメジャーアップグレードが迫っているのではないかと心配しなくても大丈夫であることを顧客(およびパートナー)に納得させるための方策であるようだ。

 「MySAP ERP 2005は非常に息の長い製品になるだろう。これは新しいR/3 4.6cだ」とアガシ氏は話す。

 SAPはさらに、MySAP ERP 2005およびSOA(サービス指向アーキテクチャ)全般に向けたユーザーの移行を促すための構想を幾つか発表した。

 「SAP Discovery System」は、構成済みのSOA環境の一種であり(ただしSAPのアプリケーションと連携プラットフォームを使用する同社版SOAであるが)、開発者やパートナーは、本業務用システムに手を付けずにSOAのコンセプトを試すことができる。

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