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» 2006年09月28日 07時00分 公開

このスペックなら勝てる? Zuneが挑むiPodの独占市場 (3/4)

[Matt Rosoff,Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版

 Windows Media Playerを使用する各種のWindows Mediaデバイスとは異なり、Zuneでは、AppleのiTunesのような専用のPCクライアントソフトウェアが用意される。このソフトウェアは、コンテンツをPC(コンテンツはPCで入手、保存、整理される)からZuneデバイスに転送するために使われ、プレイリストを整理、再生したりするためなどにも利用できる。このZuneソフトウェアは、ユーザーが楽曲やビデオコンテンツを購入できるオンラインストアのZune Marketplaceとリンクされる。

 また、Zuneは、AppleのiPodとiTunesにない以下のような機能を提供する。

コンテンツの共有
 Zuneは携帯音楽プレーヤーとして独自の特徴を持っている。ユーザーが内蔵の無線(802.11g)トランシーバを使って、音楽や写真をプレーヤー間で直接転送できることだ。楽曲は10秒程度、写真は1秒で転送できるが、ビデオを無線で転送することはできない。ソースが何であるか(リッピングしたCDやZune Marketplaceなど)にかかわらず、楽曲がデバイス間で転送される際に、ZuneはそのファイルにDRM(デジタル著作権管理)技術を適用する。

 これにより、3日後、または3回再生された後のどちらか早い時点で、そのファイルは転送先で再生できなくなる(写真にはそうした制限はない)。この制限は、Zune間の転送によってライブラリ全体がただでコピーされてしまうのではないか、というコンテンツオーナーの懸念を払拭することが狙いだ。だが、この制限により、この転送機能の利便性は、制限がない場合よりも下がることになる。

 近い将来、Zuneデバイス上のソフトウェアはアップデートされ、「DJ」機能が追加される可能性がある。これは、ユーザーが通信範囲内の最大4台のZuneに曲を(転送するのではなく)ストリーミング配信できる機能だ。この機能は、Zuneを製造する東芝が米連邦通信委員会(FCC)に提出した書類の中で触れられていたが、当初のデモでは言及されなかった。Zuneデバイスのソフトウェアアップデートは、(AppleのiPodの場合のように)ZuneのPCクライアント経由でかなり簡単に行えるようになりそうだ。

多様な音楽フォーマットに対応
 Zuneは、MicrosoftのWindows Media形式や広く使われているMPEG-2系の形式(MP3オーディオ、MPEG-2ビデオ)だけでなく、Appleが採用しているAAC(Advanced Audio Coding)オーディオとH.264ビデオもネイティブにサポートする。だが、AppleのプロプライエタリなDRM技術はサポートしないため、iTunes Storeから購入された音楽は、Zuneデバイスでは再生できない。それでも、このように多様な形式に対応することは、Windows Mediaファイルを再生できないiPodに対する優位点だ。また、このことは、Microsoftが大きく方針を転換したことを示している。

 同社は従来、Windows Mediaプラットフォームのサポートをほかのどの形式よりも優先し、このプラットフォームの推進に力を注いできた。Zune担当プロダクトマネジャーのMatt Jubelirer氏によると、Microsoftが新たなアプローチを取ったのは、消費者の多くが既にPC上にさまざまな形式のコンテンツファイルライブラリを持っていることを踏まえ、消費者にとって使い勝手の良い製品の提供を目指したためだ。

会員制サービスZune Pass
 iTunes Storeとは異なり、Zune Marketplaceは多くのPlaysForSureストア(Napsterや、MTVのUrgeなど)のように、アイテム単位でのダウンロード販売を行うとともに、Zune Passという会員制サービスを提供する。このサービスでは、ユーザーは月額料金を支払い、PCやZuneプレーヤーにコンテンツを無制限にダウンロードできる。支払いをやめると、DRM技術により、PCやZuneデバイスに取り込まれたコンテンツが利用できなくなる。

通貨ではなくポイントで販売
 iTunes Storeやそのほかのオンライン音楽/ビデオストアとは異なり、Zune Marketplaceは、価格を通貨で表示せず、Microsoftポイントに換算してコンテンツを販売する。Microsoftポイントは、既にXbox Live Marketplaceでコンテンツ購入に使えるようになっており、Microsoftにとっては、両方それぞれのストアのユーザーに他方の商品を販売するチャンスができそうだ。

 またMicrosoftは、Microsoftポイントで販売を行えば、製品や地域の違いにかかわらず、単一の課金システムを利用できる。だが一方で、Microsoftポイントによる販売は、消費者を煩わせるかもしれない。消費者は購入のたびにポイントを支払わなければならず、ポイントを自国通貨に換算する方法を覚えていなければならないからだ。

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