IBM System zに対し、IBMは1億ドルを予定した5年計画を表明した。SOAに通ずる構成変革がいよいよメインフレームへと手を伸ばしている。
米IBMは現地の4日、同社のメインフレーム「IBM System z」において、使い勝手を向上させるための取り組みを発表した。2011年までの5年計画と表明されており、全社的な取り組みとして約1億ドルの投資を含んでいる。
運用管理者やプログラマーが、メインフレームシステムのプログラミングや管理、運用を容易に行えることが目的であり、アプリケーション開発と導入の自動化が推進される。
同社では、この取り組みに対してハードウェアとソフトウェアそれぞれの専門チームが参画する。
リリースによって明らかにされた重点分野には、次のような内容が含まれている。
1. 構成の自動チェック
2. メインフレームのユーザーインタフェース改良
3. ソフトウェア資産管理テクノロジーの改善
4. メインフレームの開発環境にビジュアルなツール群を導入
なお、System zに搭載される新たなOS「V1R8」には、メインフレームの単純化を支えるプログラムや機能、ツールが備えられているという。
「IBM Health Checker」と呼ばれるシステムを能動的に監視し、回復力、セキュリティ、パフォーマンスを向上させる機能を始め、Tivoliのテクノロジーを応用した「IBM OMEGAMON」。これは、OS管理コンソールであり、管理のためにGUIを実現する。前述のIBM Health Checkerからの情報がリアルタイム配信することで、管理タスクの多くが自動化、排除、単純化されるという。
ほかにも、「HCM」(Hardware Configuration Manager)では、System zのハードウェア構成の簡素化を目的としており、構成ウィザード、I/O定義ファイルのインポート・エクスポート機能、パフォーマンスのボトルネックの検知および解決が行える「RMF Monitor IIIレポート」への統合化されたアクセス方法が用意される。
また、アプリケーション開発の効率化では、「WebSphere」および「Rational」ブランドによる基幹向けビジネスアプリケーション開発、保守、改革を簡素化するためのソリューション提供が用意されている。
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