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» 2006年11月07日 08時00分 公開

システムマネジメント最前線:運用負荷を軽減する「IS部門の外部委託」という現実解 (1/2)

コンプライアンスへの対応するために、高度な統合化、一元化が進む企業の情報システムは、今や経営を左右するほど重要な役割を果たすようになっている。それに伴い、システムを安定して運用、管理するための手間やコスト、人材の育成など、企業の負担は増大する一方だ。その解決策として注目されているのが、情報システム部門の外部委託である。

[敦賀松太郎,ITmedia]

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運用負荷に悲鳴が上がる

 2008年の日本版SOX法施行を控え、現在、多くの企業がコンプライアンスに対応した情報システムの再構築に躍起になっている。これまでバラバラに構築され、バラバラに運用管理させてきた業務システムの情報を、矛盾することなく整合性の取れた状態で一元化するために、ある企業では既存システム同士を接続する仕組みを導入し、ある企業では既存システムをスクラップにして新システムにリプレースしている。その取り組みは各企業それぞれだが、おおむね共通して言えるのは、どの企業も運用管理の負荷が増大する傾向にあるということだ。

 とりわけ、既存システムを捨てきれず、プロプライエタリなアーキテクチャによって構築された業務システム同士をつなごうとした場合、既存システムを運用管理する手間やコストは減らずに、新システムの運用管理の負担がそのまま追加される。部分的につないだシステムがいくつも存在すると、システム全体はスパゲッティのように複雑に絡み合い、現状把握でさえ困難になるおそれもある。

 そうした状況を避けるために、思い切った投資をして、新システムに切り替えた場合、トータルの運用管理の工数やコストは確かに軽減できるだろう。しかし、IS部門にとっては、必ずしも軽減されるとは言い切れない。これまで扱ったことのないほど巨大なデータベースをメンテナンスしたり、業務システム間でやりとりされる情報の流れを監視したり、これまでの業務を超えたプロセスの知識を求められたりするなど、IS部門の負担はむしろ増大している。

育てた人材が逃げてしまう!

 IS部門では、コンプライアンス対応の新システムを運用管理するために、担当者を教育し、育成しなければならない。システムが大規模になればなるほど、そのトレーニングコストも比例して大きくなる。

 特に、一元化された情報が蓄積されるデータベースについては、ヘルス状態を確実に把握し、パフォーマンスチューニングが行え、プロセスの追加に伴ったデータベースアプリケーションを迅速に開発できる優秀なDBAを揃えておきたいものだ。ところが、そういう人材は、どの企業も喉から手が出るほど欲しがっている。例えば、企業が教育費用を捻出してIS部門担当者に「ORACLE MASTER」の資格を持つDBAを育てたとしても、その人材がいつ条件のよいライバル企業に転職してしまうか予想がつかない。かといって、人材を育てなければ、企業システムを安定稼働させるための運用管理は難しくなる。

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