NovellとMSの提携にSambaチームが異議

米NovellとMicrosoftの提携発表に対し、Sambaチームが強い反対を表明。提携の解消をNovellに迫った。

» 2006年11月14日 11時23分 公開
[ITmedia]

 米NovellとMicrosoftの提携発表をめぐり、オープンソースのファイル共有ソフト、Sambaの開発チームは「Novellが11月2日に取った行動に強く異議を唱える」と表明し、Novellに対し再考を迫る声明を11月12日付で公式サイトに掲載した。

 この中でSambaチームは「NovellとMicrosoftが結んだ特許合意は対立を生むものだ」と指摘。今回の提携ではフリーソフトのユーザーや開発者が「商用」か「非商用」かで区別され、フリーソフトをNovellから直接入手したか別の所から入手したによって違う扱いをされることになるとして、「フリーソフトウェアのコミュニティーとGNU GPLではこのような区別を認めていない」と述べている。

 さらに、GPLソフトのディストリビューターはソフト特許に対抗するため力を結集しなければならないのに、Novellは今回の提携でこの結束を壊そうとしていると批判。Novellは競合上優位に立つための短期的な利益を、フリーソフトコミュニティー全体の長期的な利益と引き換えにしていると指摘した。

 「われわれは基本的にNovellのサプライヤーであり、Novellにはフリーソフトコミュニティーの目標と理想に反した自己中心的な取引をする権利はない」とSambaは主張。「フリーソフトの業界では特許を競争の道具として使うことは認められない」と述べ、Novellに対し、Software Freedom Law Centerと協力して特許合意を取り消すよう求めている。

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