変わるビジネスコミュニケーションビジネス向けのメッセンジャー Biz IM市場の幕開け(第2回)(2/3 ページ)

» 2007年01月05日 08時00分 公開
[渡邉君人(Qript),ITmedia]

メッセージングと携帯電話連携でシームレスなコミュニケーション

 次の大きな特徴は、メッセージがプッシュ型でリアルタイムに配信されるという点になる。メールの場合は、メールソフトを起動して、送受信状況を確認しなければいけないが、IMはメッセージを受信すると、デスクトップ上にポップアップウィンドウで知らせてくれる。

 クリックすればメッセージが開き、そのまま返信も転送も可能だ。メールを確認する作業に比べれば非常に効率的で、文書作成のように集中力を要するような作業の中断や効率の低下を最小限に抑えられるメリットがある。

 メールの中には、業務上の緊急性の高いものや低いもの、プライベートなものや迷惑メールなどあらゆるプライオリティのメッセージが混在している。それらを順に処理することは、多くの時間と労力を要する非常に煩わしい作業で、仕事の効率化を阻む要因になる。

 それを、社内連絡にはIMを利用し、社外への連絡にメールを使うというルールにしてみる。または、「あれはどうなっている?」「これ、お願いできる?」といった、すぐに確認したい情報交換にだけIMを利用する、という使い方をするだけで情報の交通が整備され、想像以上にコミュニケーションが円滑化されるのだ。

 また、メールソフトによってはアドレス帳に登録されている名前やアドレスを宛先欄に自動的に補完入力する機能がある。とても便利な機能だが、同じ名字だが異なる人に間違えて送ってしまった、というようなヒューマンエラーも発生する。重要な資料が添付されている場合など、取替えしのつかない事態になることもあるだろう。それに比べて、宛先を確認してドラッグ&ドロップで指定するIMの場合は、このような心配はない。

携帯ステータス画面 携帯電話でのステータス確認

 Yoctoセキュア・メッセンジャーは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの3キャリアのほぼ全ての機種からも利用できる。PCにログインしていない場合や、席を長時間外している時に受信したメッセージは、自動的に携帯電話へメッセージが転送される仕組みになっている。

 携帯電話から他のメンバーのステータスを確認でき、自分のステータスも自由に変更できる。携帯電話からでもPC上で利用するのとほぼ同じような感覚でIMを利用できるのだ。携帯電話から特定の人にメッセージを送ることもできるし、特定部署への同報配信も行える。外回りの営業活動が多い企業では、携帯電話からIMを利用できる機能への評価が高い。

チャット機能を活用する。

 チャットをしながら打ち合わせができる、というのもIMの利点の1つだ。テキストをリアルタイムにやり取りできるので、メッセージをやり取りするよりもよりスピーディーに意思疎通が図られる。Yoctoセキュア・メッセンジャーは、チャット終了時に全ての内容を保存できるため、議事録としても利用できる。

 大きな会議の前の簡単な打ち合わせや、電話では話しづらい内容を検討する際に有効なツールとなる。自分と相手の2人だけで利用するよりは、複数で利用するとその利便性がさらに実感できるだろう。このツールを有効に使えば、状況確認だけのための無駄な作業や通信費、打ち合わせのための時間やスペースの確保、交通費などを削減できる。

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