2007年は次世代Javaとプラットフォーム開発に注力――アプリックス

世界全体の携帯電話出荷が勢いを増す中、アプリックスは高機能端末向けのソフトウェア開発に注力する。

» 2007年02月16日 20時21分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 アプリックスは2月16日、2006年12月期(2006年1月〜12月)の通期連結業績および2007年の事業計画について説明を行った。世界的な携帯電話端末の高機能化をにらみ、新規サービス向けの開発を推進する。

 2006年12月期の通期連結業績は、売上高65億8700万円(前期比31.0%増)、経常損失12億6800万円、当期純損失16億800万円となった。組み込み向けのJavaプラットフォーム「JBlend」を搭載する携帯電話端末の海外での出荷増に伴うソフトウェア収入が拡大した。

出荷台数 世界市場での携帯電話端末の出荷台数とJBlend搭載端末(ミドル〜ハイエンド機:下の線グラフ)出荷台数の推移

 一方、国内では第3四半期(7〜9月)の番号ポータビリティ(MNP)導入を控えた端末の生産調整により、ソフトウェア販売が減少。また、研究開発費用も増加した。市場動向について、「世界全体で端末の出荷増が続いているが、Java非搭載のローエンド機が中心。Java搭載のミドル〜ハイエンド機の伸びが鈍い。しかし国内は第4四半期で出荷が回復し、MNPの影響を脱しつつある」(山科拓取締役)と話す。

山科拓取締役 山科取締役

 2007年の事業計画では、こうした市場動向を背景に携帯電話の新規サービスを対象とした開発を推進する。Java関連では、NTTドコモなどと展開する次世代のJavaサービス開発を目指す「*Project」(スタープロジェクト)を推進する。(関連記事)また、RSSやAjaxなどのWeb 2.0技術のモバイル分野での普及促進に取り組む方針だ。

 また、最近では日本を含めた主要国でスマートフォン人気が急速に高まっている。山科氏は、「Appleの『iPhone』のように、エンターテイメント要素の強いスマートフォンが予想以上に早く市場に広がるだろう。2008年が勝負になる」と話し、ミドル〜ハイエンド端末向けのソフトウェアプラットフォームの開発を推進する。

 2007年12月期の通期業績は、売上高75億円、経常利益13億円、当期利益7億5000万円を予想している。

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