情報機器を進化させる組み込みDB「Entier」(2/2 ページ)

» 2007年02月26日 10時10分 公開
[國谷武史,ITmedia]
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組み込みDBの進化が情報機器の進化に

 3月から出荷されるEntierの最新バージョンは、日本語全文検索や別名検索の機能が追加され、ユーザーが指定する複雑なキーワード条件に対応した検索機能を組み込みDB単体で実現した。

 全文検索では、大量のデータから任意のキーワードに合致したデータを瞬時に抽出できる。例えば歌詞の一部分の語句からでも、目的の楽曲を探せるという。

別名検索 別名検索機能を利用した楽曲検索例。「日立」や「この木」など複数の異なるキーワードでも対象データを抽出できる

 別名検索は、従来は指定した語句に合致しなければ抽出できなかったデータを、別の語句で検索しても抽出できる。愛称や略称、正式名称など、さまざまなキーワード条件で検索しても、対象の建物を抽出することができる。

 「こうした組み込みDBの発展で、ソフトウェア開発へさらに専念できるようになり、生産性の向上にも貢献できるだろう」と、関氏は話す。今後は米国市場への出荷も開始し、日米を通じて年間50億円規模の売上げを目指すという

 ハードウェアリソースの特に厳しい携帯電話などのモバイル情報機器で本格的にDBを利用するには、高速のレスポンス性などユーザーニーズを十分に満たすレベルでは難しい部分もある。Entierでは複数のアプリーションからのDBの同時利用にも対応している。組み込みDBの進化は、ハードウェアの高性能化とともにモバイル環境での本格的なアプリケーション利用につながると期待される。

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