ツールだけじゃムリ? 90万のファイル検索を実現した東京ガスよく効くエンタープライズサーチの処方箋(1/3 ページ)

厳しくなる経営環境に対応すべくKMに取り組んできた東京ガス。同社が膨大な数の電子ファイル、さらには紙文書の情報共有を実現するツールとして着目したのがエンタープライズサーチだった。

» 2007年03月23日 08時00分 公開
[岡崎勝己(ロビンソン),ITmedia]

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 東京を始めとする関東一円への都市ガスの供給を通じ、社会のライフライン整備の一翼を担っている東京ガス。そんな同社で都市ガスの生産という重要な役割を担っているのが、同社のエネルギー生産本部である。同本部は3つの都市ガス生産工場を根岸と袖ヶ浦工場、扇島にそれぞれ構え、また本社では各工場における生産計画や設備管理計画などを統括する役割を担っている。

 エネルギー生産本部では、2003年に本部内でのナレッジマネジメント(KM)を実現すべくプロジェクトチームを発足、2006年10月より同本部内でのKMの実践に乗り出した。そして、取り組みを支援するためのツールとして同社が新たに導入したのが、各拠点のファイルサーバ内に蓄積された情報を一元的に検索できるジャストシステムのエンタープライズサーチプラットフォーム(ESP)製品である「ConceptBase IV」(以下、CB)だった。

KMがコスト削減とビジネス創造のカギに

 エネルギー生産本部がESPの導入に乗り出した背景には、経営環境がますます厳しくなっているという事情がある。東京ガスでは120年以上にわたる業務歴史の中で、都市ガスの製造/供給、販売を始め、ガス機器の製造や販売、都市ガスにかかわる工事、冷温水や蒸気の地域供給、電気供給など総合エネルギー企業としての地盤を着々と固めてきた。だが、エネルギー市場の自由化、エネルギー需要構造の変化に伴い、その対応を図ることが同社にとって急務となっていたのである。

画像 川端啓介氏(東京ガス エネルギー生産本部エネルギー生産部生産管理グループ)

 こうした状況を踏まえ、同社は2002年に「ビジネスモデルの変革」や「企業体質の強化」などを柱とする中期経営計画「フロンティア2007」を発表。これを受け、エネルギー生産本部を始め社内の各本部では、経営目標の実現に向けた具体的な目標の検討が始まった。

 こうして策定されたエネルギー生産本部の目標が、より安価な都市ガスを提供するための「工場運営にまつわるコスト削減」と、新たな収益源の開拓に向けた「新ビジネスの創造」などである。

 同本部でKMの実現に向けた旗振り役となったエネルギー生産部生産管理グループの川端啓介氏は、「従来からコスト削減を進めており、さらに高い目標を成し遂げるためには、社員1人ひとりの生産性を高めなければならない。では、そのためには社員をいかに支援すべきか? そこで、われわれが注目したのがKMだった」と説明する。

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