IBM、障害者支援技術のリポジトリを大学に無料公開

IBMが立ち上げた「ACCESS」には、ソフトウェアのほか、トレーニングツールや教育用ソフトなどを保管。世界中の大学に無料公開し、アクセシビリティ技術の教育に役立てる狙い。

» 2007年03月24日 07時33分 公開
[ITmedia]

 米IBMは3月23日、障害のある人々や高齢者がアクセスしやすいソフトウェアの開発を支援するため、アクセシビリティ技術に関する資料を集めたリポジトリとして「ACCESS」(Accessibility Common Courseware Exchange for Software Studies)を構築、Webで公開した。ACCESSには、アクセシビリティ技術のソフトウェアのほか、技術の教育用ソフト、トレーニングツール、関連書籍などの資料を保管、世界中の大学関係者に無料で公開する。

 ACCESSの構築に当たり、IBMはイリノイ大学、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校、ジョージア工科大学などと協力。IBMは、リポジトリのホスティングとサポートを行う。

 IBMが米国の大学を対象に行った調査によると、大部分の大学が「知識に精通していない」「教育資料の欠如」などを理由に、アクセシビリティに関する教育を行っていないという。IBMでは、ACCESSの公開を大学関係者間の情報共有などに役立てたい考えで、既にコンピュータサイエンスの授業用の資料を掲載している。

 IBMはまた、アクセシビリティ技術のソフトウェアコードの学生コンテストを開催。日本を含む111大学から400人近くが参加した。米キャピトル大学の学生など、3人の入賞者が書いたコードは、オープンソースコミュニティーに寄贈されたという。

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