富士通、コンサル機能をFRIに集約 経営のスピードアップ狙う

富士通グループは、4月1日付けで富士通本体のコンサルティング事業本部を富士通総研に統合し、グループのコンサルティング機能をFRIへ集約する。

» 2007年03月27日 16時54分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 富士通グループは、4月1日付けで富士通本体のコンサルティング事業本部を富士通総研(FRI)に統合し、グループのコンサルティング機能をFRIへ集約する。独立事業体としてコンサルリソースを機能分社することで、経営のスピードアップを狙う。富士通研究所や米Fujitsu Consulting、英Fujitsu Servicesとの連携も深め、グループ連携も強化する。

 新生FRIは、富士通から出向する200名のシステムコンサルと、旧FRIの上流コンサル150名が中核となり、2007年度の売上93億円を見込む。

 富士通経営執行役上席常務プロフェッショナルサービスビジネスグループグループ長の平田宏通氏は「今後、コンサル事業の動きは激しくなる。ノウハウだけでなく、人の動きもスピーディーにする必要がある」と統合の理由を話した。

平田宏通氏 富士通経営執行役上席常務プロフェッショナルサービスビジネスグループグループ長の平田宏通氏

 経営とITの一体化に対する要請に応えて行くには、経営課題の解決する提案力だけでは不十分で、具体的な施策となるITソリューションへのつなぎ役を果たせる必要もある。コンサルティング機能を集約することで、これらニーズにも対応しやすくなるという。

 主要な事業領域として、経営産略や情報戦略を中心とする「ビジネス・トランスフォーメーション」、業務改革を中心とする「プロセス・イノベーション」、内部統制などの「ビジネス・アシュアランス」新規事業企画の「ビジネス・クリエーション」の4つに焦点を当てる。米Fujitsu Consulting、英FFujitsu Servicesと連携することで、これら領域でのグローバルなサポートも可能にしていく。

 IBMやNEC、日立などのライバルもコンサルティング事業を強化しているが、平田氏は新生FRIの強みは長年培った経済研究所の知見とコンサルタントの分析・提言力にあると分析。課題としては、コンサルタントの数を挙げており、2、3年で1000名体制へと強化していく方針だ。

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