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» 2007年04月06日 07時00分 公開

オルタナブログ通信:DRM撤廃にブロガーの反応は?――著作権保護ビジネスの行方 (1/2)

「オルタナティブ・ブログ」に投稿されたものから、注目すべきITの時事ネタを紹介するオルタナブログ通信。今回は、EMIのDRM撤廃報道を受けてのニュースと、毎年恒例のエイプリルフールネタに反応してみた。

[森川拓男,ITmedia]

 ビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」のナビゲーションをする「オルタナブログ通信」。今回は、EMIのDRMフリー報道、電子メールの確実性、そして風物詩となったエイプリルフールネタを取り上げて紹介する。

 120組以上となっているオルタナティブ・ブロガーの投稿すべてをチェックするとなると、かなり大変だろう。そこで今回は、3月29日〜4月4日までの1週間に投稿されたブログの中から、幾つかを、筆者の視点からピックアップしてみた。読者がオルタナティブ・ブログを読むときの参考にしていただければ幸いだ。

 この1週間で、記事が投稿されたオルタナティブ・ブログは51のブログ、その中で4つ以上が投稿されたのは22ブログだった。逆に投稿が1つのみのだったのは11ブログ、2桁の記事が投稿されたのが2ブログである。この間に、みずほ情報総研システムエンジニアの山口陽平氏(一般システムエンジニアの刻苦勉励)が、新たにオルタナティブ・ブロガーとして参加している。

EMIが遂にDRMフリーで楽曲を提供し始めたようです(音楽の未来を考える)

 4月2日、EMI Musicから、自社の全楽曲を従来よりも高音質の上、DRMなしで提供すると発表された(関連記事)

 DRMとは「デジタル著作権管理」のことで、デジタルデータとして制作されたコンテンツの著作権を保護し、その利用や複製を制御、制限する技術のことをいう。つまり、著作権保護なしに音源を提供するというのだ。このニュースに対し、何人ものブロガーが反応した。

 いな川宏樹氏の「音楽の未来を考える」でも、早速この話題を取り上げている(EMIが遂にDRMフリーで楽曲を提供し始めたようです)。ここでも指摘されているように、DRMのコピー防止はアーティストの権利を守るもの。しかし、アップルのiTunesStoreで購入した楽曲はDRMで保護されていても、CDからパソコンに取り込んでしまえばDRMなしのファイルを簡単に入手できてしまう。コピーコントロールCDなどの規格もあったが、あまり意味がなかったのでは? という指摘は周知のものだ。つまり、ダウンロード配信のみにDRMとしても不完全ということ。

 いな川氏は、「4大メジャーの一角であるEMIが先ずDRMフリーの楽曲提供に踏み切った」ことは、「音楽業界にとって非常に大きな一歩と言えます」という。

 元々、DRM撤廃は、アップルのスティーブ・ジョブズ氏が主張していたそうだが、DRMがなくなって困るのは、iTunesStoreとiPodの連携でユーザーを囲い込んでいたApple自身では? という考えもできるため、今後の展開にも注目だろう。

 この件に関しては、栗原潔氏の「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」DRMはあっても良いかもしれない、私的録音録画補償金制度もあってもよいかもしれない)や、松尾公也氏の「CloseBox and OpenPod」EMIの「DRM外し」は商売としても悪くないDRMフリーと大家族と対応プレーヤー)、石坂渉氏の「Web屋さんのココロえ」DRMフリーは世の中を変えるか?)、大野元久氏の「IT's my business」EMI が DRM 撤廃 を発表)といった多くのブログで投稿されている。

 いろいろな立場からこの件について述べられているので、目を通してみると新しい発見があって興味深い。

 音楽のダウンロード販売が、CDを追い抜いた現在、ダウンロード販売する音楽ファイルからDRMを外すことの意味はとても大きいかもしれない。これがさらに進めば、ケータイでの音楽ダウンロードにも影響を与えていくだろうか。今後も注視していきたい。

 また、「海外速報部ログ」で、広瀬氏は音楽のDRMは撤廃、では映画は?というエントリを投稿、デジタル音楽のDRM撤廃を受けて、動画のDRMはどうなるのか?という疑問を投げかけている。結論としては、コピーが容易となっているCDと違い、DVDはコピープロテクトが組み込まれているため、音楽とは状況が違うという点から、動画のDRM撤廃は難しいだろうとまとめているが、今後どうなっていくのかも興味深いところだ。

もはや、「メールは確実には届かないもの」と考えるべきなのか?(永井孝尚のMM21)

 筆者が仕事のやり取りをEメールで行うようになってかなり経つが、その中でもトラブルは幾つか発生した。中でも困るのが、送信したメールが届かない、もしくは、かなり遅れて着信する、といった事例だ。

 その経験から、永井孝尚氏の「永井孝尚のMM21」に投稿されたもはや、「メールは確実には届かないもの」と考えるべきなのか? を興味深く読んだ。

 「Eメールは瞬時に、確実に届く」。一般的にはそのように思われがちである。確かに、多くの場合は送信後、少々のタイムラグで相手に届くのだから、そう思ってしまうのも、あながち間違ってはいない。しかし、永井氏が言うように、インターネットで使用されるSMTPメールは、100%確実に届くという設計ではないのだ。

 それでも、かつては「ほぼ」確実に届いていたのだが、スパムメールが横行するようになった現在、状況は一変しているのが事実だ。プロバイダなどは、スパムフィルタを利用するなどして防御するし、個々のユーザーも、それぞれ対策ソフトなどで対応する。

 しかし、この対策は100%完璧なものではない。事実、筆者のメールソフトでは、ウイルスバスターの迷惑メール判別で[MEIWAKU]が付与されたメールを「迷惑メール」フォルダに格納するようにしてあるが、そうならずに受信箱に残る迷惑メールもあれば、メーリングリストやメールマガジンなど、決して迷惑ではないメールが迷惑メールフォルダに格納されたりしてしまうこともある。

 このように自分の手元に届く場合はいい。プロバイダ側でスパム処理を行った場合は、ユーザーの元へ届かないままに処理されてしまうケースもあり得る。それに加え、スパムの増大により、紛れて届かないEメールが増える可能性だってあるのだ。

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