ヒートアップしている中堅企業向けERP市場。3年連続のシェア1位を走り続けているのは、富士通の「GLOVIA-C」だ。なぜ富士通はトップでいられるのか。
ヒートアップしている中堅企業向けERP市場。この中にあって3年連続のシェア1位を走り続けているのは、富士通の「GLOVIA-C」だ。なぜ富士通はトップでいられるのだろうか? ノークリサーチの調査を基にその秘密を分析していこう。
まずは富士通のGLOVIA-Cの実績を見てみよう。ライセンス売上金額ベースでは、2005年度は120億円、2006年度の見込みは130億円となっている。前年比としては、8.3%増となっており、「大幅」な伸びではないが「堅調」に伸びていると言える。
富士通がターゲットとしている市場は、年商50億円〜300億円の中堅・中小企業。特に年商100億円前後の中堅企業に強みを持っている。以下の図は、第1回で紹介した年商500億円未満市場のシェアをさらに年商別に分けたものだ。
ここでは、年商50億円〜100億円市場、年商100億円〜300億円市場と2つに分けて分析していくことにしよう。
上図のとおり、富士通は両市場でトップシェアの獲得に成功している。年商50億円〜100億円市場では24.6%のシェアで、続く日本事務器に13.6ポイントの大差。年商100億円〜300億円市場でも同様に24.6%のシェアで、住商情報システムに11.5ポイントの差をつけている。この市場において富士通は磐石の地位を築きつつあると言える。
では、なぜ富士通はこれだけの実績を出すことができるのだろうか。以下に、富士通の強みを3つのポイントにまとめることができる。
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