ITmedia 3月から日本でノキアのエンタープライズ・ソリューションビジネス(ES)を統括されています。
荒井 ノキアは大手携帯電話メーカーだというイメージが非常に強いのですが、ES部門は携帯電話の製造部門と全く異なるカラーを持っています。メインは、ファイアウォールに代表されるセキュリティビジネスで、このほかにモバイルソリューションとインテリシンクとの協働ビジネスがあります。
ESはノキア製の携帯電話端末だけを扱うということはなく、端末やプラットフォーム、キャリアから独立した存在として活動を展開するというのが昔からの方針です。国内では大企業や官公庁を中心にユーザーが数多くいますが、今後は市場での活躍の場をさらに広げ、スピード感のあるビジネスを展開したいと考えています。
:ITmedia 日本の携帯市場はキャリアが端末やサービスを含めて提供する垂直統合型のビジネスが展開されていますが、どのようにアプローチされますか。
荒井 確かにコンシューマ市場ではそのような側面が強くあります。しかし法人市場はマルチキャリア対応が必須で、キャリアだけでなく、アプリケーションベンダーやシステムインテグレーションを展開するパートナーとともサービスを提供しています。
2006年12月に発売した「E61」という端末(関連記事)は、キャリアを特定しないSIMロックフリーモデルですが、多くの企業から注目をいただいていますね。フィールドサービスの業界ではキャリアが垂直統合型のサービスを展開していますが、この分野でも同様のアプローチを展開していきます。
ビジネスで利用される今の携帯電話はスマートフォンが中心ですが、もっと身近な普及型の端末でも利用できなければなりません。実際にユーザーからはJavaやブラウザで業務利用できるソリューションを求められていて、このようなニーズにも積極的に対応を進めているところです。
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