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» 2007年04月26日 13時28分 公開

JJUG発足の裏には――Javaを取り巻く日本事情

これまでの10年、この先の10年。“Java”は考えるべき岐路に立たされている。そして日本のJavaコミュニティーとして誕生したJJUGには、Javaに固執しない技術コミュニティー形成という包括的な試みもある。

[ITmedia]

 米Sun Microsystemsが主催するJavaOneのカンファレンス会場を眺めれば、ここ数年ブラジルや中国などのエンジニア進出が著しい。先進国には互換性を重んじる壁などが比較的少なく、ITへの取り組みは一挙に進む。いま、日本のソフトウェア産業には、“日本らしさ”がいっそう問われる情勢にある。それは、コミュニティーの場合にはどのように行動すればよいのだろうか。

日本のJavaコミュニティー発足へ

 4月23日、都内で「日本Javaユーザーグループ」(JJUG)の結成総会と記念講演会が行われた。

 「コミュニティーのコミュニティー」。そうJJUG代表である稚内星北学園の丸山不二夫学長が結成総会で語った思いには、Javaユーザーグループとはいえ、Javaの技術だけにこだわらず、関連する技術に目を向けつつ市場動向を把握していくべきとのメッセージが込められている。多くのオープンソースコミュニティーと協調してこそ、Javaの成長がある。そう同氏は強調し、現代のWebアプリケーションには、必ずしも重量級な言語仕様を必要としていないことを理解した上でこれからのJavaを語り出した。

 現在、Java言語でアプリケーション開発を行う場合には、ネットワークはもちろんのこと、データベース、最近ではRubyやPHPなどのスクリプト言語など、さまざまな情報を必要としている。このことからも、たとえJavaを銘打つコミュニティーであっても、既存の多くのコミュニティーとかかわりを持つことが、日本Javaユーザーグループ(JJUG)の使命だと丸山氏は言う。


 さらに、「地方に閉じず」「技術に閉じず」「Javaに閉じず」。開発者個人のつながりを尊重しつつべき、経験交流を地方にも作り上げるべき。丸山氏自身が北海道の稚内の地からJavaのプレゼンスを日本中に広めたこともあり、この想いがいっそう強いのだろう。

 また、JJUG発足を前にユーザーグループ準備会は、対面による地方活動によって、技術以外の問題が多いことを実感したという。「共通の問題としてコミュニティーで共有していきたい」(丸山氏)

 日本らしさの具体化とJavaの未来を語るためにJJUGは発足されたのだ。

Java躍進のために日本がやるべきこと

 Java言語が今後も躍進をしていくためには何が必要なのだろうか? Javaが担うITの分野はいまや、モバイルからコンシューマ、エンタープライズと幅広く、非常に多岐であり複雑さからとらえづらいものとなっている。そう丸山氏は指摘し、しかし、スクリプト言語全盛ともいえる昨今の情勢から、Java言語にもまた、改革が求められているのも事実なのだ。

 これまでの10年は、IT情勢からもJavaは情報が疎結合であっても十分に発展する追い風にあったといえる。しかし今後10年は、より広範囲な技術を把握しつつ、Java言語そのものの動向をかじ取りしていかなければならないだろう。このことからも、今後はいっそうの団結と情報共有をすべき、というのがJavaを支えるキーマンの意見だ。

 4月16日現在、18のオープンソース参加コミュニティー、13のサポーター企業が参画を表明しており、業界一致でJJUGの船出だといえるだろう。

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